児童虐待相談対応件数、初の10万件超え
厚生労働省のWebサイトのよれば、全国の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は、平成27年度の速報値で103,260件だったそうです。「児童相談所に寄せられた虐待相談の相談経路は、警察等、近隣知人、家族、学校 等からの通告が多くなっている」そうです。児童相談所全国共通ダイヤルの番号が「189(いちはやく)」に変更になったのは、昨年の7月1日でした。覚えやすい3ケタの番号にすることでダイヤルしやすくする目的があったそうです。昨年度の正常接続数は、前年比で2.9倍になったのだとか。番号3ケタ化も、増加傾向にあった相談件数にさらに押し上げる一因になったようです。
グラフの出典&情報源:平成27年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数(速報値)- 厚生労働省 (2016年8月4日)
◆困った時には相談を。「おかしい」と感じたら通告を。
児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」では、子育ての悩み、児童虐待の通報などを24時間受け付けてくれます。
相談や通告は、匿名でもできます。相談内容・通告内容の秘密も守られます。
以前、児童相談所に電話をしたことがあります。そのときは、「全国児童相談所一覧」で一番近い児童相談所を調べて電話しました。
児童相談所全国共通ダイヤルに電話すれば、住んでいる地域の児童相談所につながるそうです。固定電話から発信した場合は、発信した電話の市外局番で振り分けられます。携帯電話から発信した場合は、郵便番号の入力などひと手間かかるようです。
児童相談所全国共通ダイヤル
Tel: 189 (いちはやく)
ちなみに、児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)の第六条によれば、
児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない
引用元:児童虐待の防止等に関する法律 - e-Gov
となっています。おかしいなと感じたときに通告・相談するのでもいいそうです。
◆児童虐待の定義
児童虐待は、「身体的虐待」「性的虐待」「ネグレクト」「心理的虐待」の4つに分類されます。無視する、差別するといった心理的なものも児童虐待に該当します。
- 身体的虐待
殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束する など- 性的虐待
子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にする など- ネグレクト
家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かない など- 心理的虐待
言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV)、きょうだいに虐待行為を行う など引用元: 児童虐待の定義と現状 - 厚生労働省
関連情報へのリンク
- e-woman 佐々木かをり対談 win-win
第122回 児童相談所 心理職 鈴木 淳子さん
この対談記事は、児童相談所を知るための参考になります。読み応えがありますよ。 - オレンジリボン運動
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