インターネット利用の「家庭のルール」作成にも、保護者の学びが大切
平成22年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」結果が、内閣府のWebサイトから公開されました。この調査は、10歳から17歳の青少年とその保護者に対して行われたもの。保護者の学びの大切さと、「家庭のルール」の親子のギャップが興味深かったので、紹介させていただきます。
◆保護者の学び
この調査結果によれば、インターネットの危険性について、説明を受けたり学んだりした経験がある保護者の方が、子どもの携帯電話・パソコンの使い方に注意を払う傾向があるそうです。
上図の青色のグラフが、学んだ経験がある保護者。学んだことがない保護者のオレンジ色のグラフに比べ、グッと長くなっていることから把握できます。
インターネットの危険性やマナーについて親子で話し合う必要性や、「家庭のルール」の必要性に関する認識も、学んだ経験を持つ保護者が、そうでない保護者の2倍に達していることがわかります。
保護者の学びは大事みたい。
◆保護者が学んだ方法は?
インターネットの危険性について保護者が学んだ方法としては、以下の3つが多いようです。
- 学校から配布された啓発資料などで知った
- 学校の保護者会やPTAの会合などで説明を受けた
- テレビや本・パンフレットなどで知った
子どものインターネット利用に伴う危険性やマナーについて、関心を持たない保護者に対し、どうやって関心を持たせるのか。以前、問いかけを受けたことがあります。そのときの私の回答は、「学校からのお知らせとして、情報を提供する」というものでした。これ、含まれていますね。まずは関心を持つことからスタートかな。
◆保護者と子どもとのギャップ
また、同調査結果によれば、保護者と子どもとでは、家庭のルールの認識に差があるようです。ルールを決めたと親が考えていても、子どもはそう認識していないということも。この傾向も認識しておいた方が良さそうです。
- 保護者
ルールを決めている(66.9%)
特にルールを決めていない(32.7%) - 子ども(10~17歳の青少年)
ルールを決めている(53.8%)
特にルールを決めていない(45.0%)
他の記事でも書きましたが、決めたルールを、継続して守っていく姿勢が、問われているのかもしれないですね。決めたルールは、紙に書いて、貼り出しておくといいのではないかと、私は思います。
◆保護者がしなければならないこと
「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(青少年インターネット環境整備法)」か施行されたのは、2009年4月。そろそろ2年が経過します。
保護者がしなければならないことは、以下のとおりです。PCサイトからでも、ケータイサイトからでも、時折見るようにして、忘れないようにしたいものです。
○ 子どもがインターネット上の有害情報の悪影響を受けないように、フィルタリングソフトやサービスなどの活用を検討しましょう。
○ 18歳未満の子どものために携帯電話やPHS端末を購入、使用させる場合は、保護者はその旨を事業者に申し出ることが必要です。
○ インターネットの利用に関する判断基準は子どもの成長にともなって変わっていくため、保護者はインターネット上には有害情報が氾濫していることを認識した上で、子どものインターネットの利用のルールを決めて、しっかり見守ることが大切です。
引用元: 青少年インターネット環境整備法等について - 内閣府
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