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2008年3月21日

子ども観の変化 ~第5回21世紀成年者縦断調査~

結婚、出産、就業状況などについて、国内の男女の生活実態を追跡調査する「21世紀成年者縦断調査」の第5回目の結果が、厚生労働省のWebサイトで公開されました。

この調査結果の表22の「子ども観」に関する部分を見て、私が思ったことを紹介します。この調査では、子ども観とは、「子どもを持つことに対する考え方」と定義されています。

情報源は、以下のとおりです。
厚生労働省:第5回21世紀成年者縦断調査
  (国民の生活に関する継続調査)結果の概況

以下は私の感想ですので、詳しくは、上のURLをたどってみてくださいね。

◆「仕事に張り合いが生まれる」と考える割合

男性の場合、独身→配偶者あり(出生なし)→配偶者あり(出生あり)と変わるにつれて、割合が高くなっています。一方、女性の場合は、独身→配偶者あり(出生なし)ではほとんど変化がなく、配偶者あり(出生なし)→配偶者あり(出生あり)で割合が低くなっています。

男性の方は、結婚すると、子どもを持つことで仕事に張り合いが生まれるだろうなと考えるようになり、子どもができるとさらに、仕事に張り合いが生まれると考えるようになるという結果が出ています。女性の方にこういった傾向が見えないという現状は、興味深いところです。女性の場合、子どもを持つことは、仕事に張り合いを持たせることとはそれほど関係がないということでしょうか。

性別 独身 配偶者あり
(出生なし)
配偶者あり
(出生あり)
男性 46.3 54.4 62.8
女性 23.3 23.2 18.3

◆「仕事が十分にできなくなる」と考える割合

男性の場合、独身→配偶者あり(出生なし)→配偶者あり(出生あり)と、ほとんど変化が見られません。一方、女性の場合は、配偶者あり(出生なし)→配偶者あり(出生あり)で、6.8%も低い割合になっています。

女性側のこの6.8%の差は、生んでみたら、それほどでもなかったということの表れかもしれませんね。

性別 独身 配偶者あり
(出生なし)
配偶者あり
(出生あり)
男性 4.1 4.2 5.6
女性 24.5 26.9 20.1

◆「子育てで出費がかさむ」と考える割合

子どもをもつことについて、「子育てで出費がかさむ」と考える人の割合は、男女ともに、独身→配偶者あり(出生なし)で高くなり、 その後、配偶者あり(出生なし)→配偶者あり(出生あり)で低くなっています。

これは、第1回調査のとき独身で、第5回調査のときに「配偶者あり(出生あり)」の人の回答であるため、お子さんがいらしても、0歳から4歳のはず。だから、子どもが生まれたらすぐにお金がかかるわけではないという、安心感の表れかもしれませんね。

性別 独身 配偶者あり
(出生なし)
配偶者あり
(出生あり)
男性 36.4 41.1 37.2
女性 44.7 51.4 38.1

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  (21世紀成年者縦断調査関連):

関連情報へのリンク:

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コメント

誤:表12
正:表22

帰宅後、修正します。
ごめんなさい。

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