AI専門家やAIスキルにもジェンダー・ギャップ
12月17日、「The Global Gender Gap Report 2018」が世界経済フォーラム(World Economic Forum)のWebサイトに掲載されました。このレポートによれば、近年のペースでジェンダー・ギャップの解消が進むと仮定すると、完全に解消するのは108年後とのこと。地域ごとに見ると、最も早く解消するWestern Europeでは61年後、日本が属するEast Asia and the Pacificでは171年後なのだそうです。
◆ジェンダー・ギャップ指数とは
ジェンダー・ギャップ指数は、社会進出や政治参加における性別格差に関するもの。この数値は、1 に近づくほど、男女平等であるといえるのだそうです。
◆AI専門家にもジャンダー・ギャップ
今回のレポートでは、AIスキルについても触れられているのを興味深く思いました。
世界のAI専門家の内訳は、女性が22%、男性が78%。この割合が過去数年に渡り一定であるのだそうです。AIは広範囲に使われるようになってきており、これから急速に、さらに身近になっていきます。それにも関わらず、AI専門家の性差が大きい。この影響を「The Global Gender Gap Report 2018」は懸念しているように思いました。
With the rapid changes underway in today’s labour markets, our analysis this year also took a look at gender gaps in Artificial Intelligence (AI), a critical in-demand skillset of the future. Based on collaboration with LinkedIn, we find that only 22% of AI professionals globally are female, compared to 78% who are male. This accounts for a gender gap of 72%, which has remained constant over the last years and does not at present indicate a positive future trend. The implications of this finding are wide-ranging and require urgent action. First, AI skills gender gaps may exacerbate gender gaps in economic participation and opportunity in the future as AI encompasses an increasingly in-demand skillset.
引用元:Global Gender Gap Report 2018 - Reports - World Economic Forum
◆日本は?
この時期に出される「The Global Gender Gap Report」を、ここ数年、見ています。順位の変動にはあまり意味がないと思うけれど、毎年、同じように測定される、日本のスコアの変動には少々興味があります。
2018年の日本のスコア(ジェンダー・ギャップ指数)は0.662。2014年は0.658。このレポートが初めて出された2006年は0.645でした。ということは、12年で伸びたのは0.017。伸びてはいるようですが、あまり変わってきてはいないということですね。
◆上位は北欧諸国
今年もレポートの中から、評価スコアのトップ10と日本を抜き出してみました。やはり北欧諸国の順位が高いことがわかります。
順位 | 国名 | 評価スコア |
1 | Iceland | 0.858 |
2 | Norway | 0.835 |
3 | Sweden | 0.822 |
4 | Finland | 0.821 |
5 | Nicaragua | 0.809 |
6 | Rwanda | 0.804 |
7 | New Zealand | 0.801 |
8 | Philippines | 0.799 |
9 | Ireland | 0.795 |
10 | Namibia | 0.789 |
110 | Japan | 0.662 |
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レポートの詳細は、以下のリンクをたどってみてくださいね。
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