第2子出生とワークライフバランス
厚生労働省のWebサイトに「21世紀出生児縦断調査及び21世紀成年者縦断調査特別報告の概況」が掲載されています。経年変化をみる二つの追跡調査の10年分のデータから、就業、結婚、出産における行動の変化や状況がまとめられています。この中に「第2子出生とワークライフバランス」という項目があるので、紹介させていただきます。
二人目の子どもが生まれる確率には、以下の傾向があるのだそうです。
◆夫の育児参加
一人目が生まれた後、夫の育児参加が多いほど、二人目が生まれる確率が高いそうです。夫の育児参加が少ない場合を100%とすると、育児参加がやや少ない、ふつう、多い場合ではいずれも120%を超えていることがわかります。
◆妻の子育ての不安や悩みと育児負担感
一人目が生まれた後、妻の子育ての不安や育児の負担感が多いほど、二人目が生まれる確率は低いそうです。育児負担感を表す右のグラフを見てみると、育児の負担感はない女性の第2子出生率を100%とした場合、育児の負担感がかなりあると答えた女性では75%まで低下していることがわかります。
子どもが幼い時期の、父親の育児協力があるかないかは、その後の夫婦仲に影響を与え、元に戻りにくいという別の調査結果を思い起こしました。複数の調査結果から導かれることですから、やはり夫の育児に対する姿勢は一つのキーポイントなのでしょうね。
さて、今回情報源とさせていただいたのは特別報告の概況です。概況であるせいか、見出し以外に「ワークライフバランス」に触れている部分はありませんでした。仕事とプライベートのバランスを考えて、父親が子育てに関わる時間を長くすることで、妻の育児負担感を柔らげ、不安や悩みを共有することが、二人目の子ども出生につながるということを読み取ってくださいということかしら。
グラフの出展と情報源
- 21世紀出生児縦断調査及び21世紀成年者縦断調査特別報告の概況 - 厚生労働省(2013年03月21日)
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