フルタイムで働く女性の賃金、過去最高に
厚生労働省が2月21日に発表した賃金構造基本統計調査の結果によれば、フルタイムで働く女性の平均賃金は月額23万3100円になり、過去最高になったのだそうです。過去最高とはいえ、女性の平均賃金は男性の7割なのですね。 |
調査結果をざっと見てみました。私が最も気になったのは「学歴、性、年齢階級別賃金」の図。賃金差も気になりますが、カーブの形とピーク年齢にも男女差があるようです。
情報源&グラフの出展:
平成24年賃金構造基本統計調査(全国)結果の概況 - 厚生労働省
大学・大学院卒の結果で比較してみると、女性のグラフは緩やかな右上がりが続き65-69歳でピークを迎えます。それに対し、男性のグラフは50-54歳でピークを迎えた後、ぐっと下がります。平均賃金に関するデータなので全員がこのとおりになるというわけではないですが、全体的にみるとこういう傾向があることを踏まえて、将来のことを考えていこうと思います。
日本経済新聞紙面によれば、以下のとおり。
女性の就労を増やすには、保育所の整備など女性が働きやすい環境をつくる必要がある。日本では働く女性の6割が出産後に退職する。20代後半から30代の女性が仕事から離れる割合は先進国で突出する。女性を労働市場につなぎ留められれば、国内総生産を1.5%押し上げるとの試算もある。
引用元: 日本経済新聞朝刊1面(2013年02月22日)
いろんな事情があるのは女性に限ったことではないわけですから、働きたい人が働きやすい環境、働き続けられる風潮になっていくことを望みます。そのために、一個人としてできることは少ないですが、子どもがいてもちゃんと働ける・成果を出せるという結果を残し、後輩たちの道が険しくなくなるように、意識して日々仕事をしていきたいと考えています。※取組中
厚生労働省が21日発表した賃金構造基本統計調査(全国)によると、2012年のパートを除く一般労働者の平均賃金は前年比0.3%増の29万7700円で、3年連続で増えた。男女ともに前年を上回り、男女間の格差も縮小した。…中略…
男性の平均賃金は前年比0.2%増の32万9000円、女性は0.5%増の23万3100円で、女性の方が伸び率が大きかった。男女間の差は昨年の9万6400円から9万5900円に500円縮小した。…中略…
安倍政権はデフレ脱却のため経済界に賃上げを要請している。今後は平均賃金がリーマン・ショック前の水準である30万円台に回復するかが焦点になりそうだ。
引用元: 平均賃金3年連続プラス 男女格差やや縮小 :日本経済新聞 (2013年02月21日)
大学時代、就職活動をしていた頃、ある企業を訪問した際、男女の賃金差について人事担当者に確認したことがありました。「男性と同じように働いても、私が女性というだけでお給料が低いということでしょうか」「そのとおりです」「私がどんなに成果をあげたとしてもですか」「そういう決まりになっています」「・・・」
当時はこのような企業がまだ残っていたのです。あの当時に比べれば、ずっとずっと男女差は少なくなってきているとは思うのですが。
関連情報へのリンク
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> 男性のグラフは50-54歳でピークを迎えた後、ぐっと下がります。
いわゆる役職定年ってやつで、今まで管理職だった人が専門職になるので給料が下がっちゃうんですね。
女性でも大学・大学院卒には同様の傾向があります。
でもあまり目立たないのはそもそも女性の管理職が少ないからでしょうか。
投稿: ぶぅ | 2013年2月25日 13時03分
★ぶぅさん
> でもあまり目立たないのはそもそも
> 女性の管理職が少ないからでしょうか。
おそらくそうだと思います。その仮説に基づいて調べたのですが裏付けのために十分なデータを見つけることができませんでした。ですので、記事の中では触れませんでした。
投稿: windy | 2013年3月 2日 12時43分