米ヤフーCEOマリッサ・メイヤーさんが出産
米ヤフーの最高経営責任者(CEO)、マリッサ・メイヤーさんが、男児を出産したそうです。ヤフーがメイヤーさんをCEOに選出したのは7月。GoogleからYahoo!に移ったことも話題でしたが、選出当時、妊娠7か月だったことも話題になりました。CNNの記事によれば、フォーチュン誌の企業ランキング500社に数えられる大手企業経営者の妊娠、出産はほとんど前例がないとのこと。産休は数週間の予定で、その間もずっと仕事をするのだそうです。
CNN.co.jp : 米ヤフーCEOが男児を出産(2012年10月02日)
先日、紹介させていただいた、日経ビジネスオンラインの記事の中に、以下のような件(くだり)があります。
エリート中のエリートとして政府の要職に就いたスローター教授はこの論文で、「今のアメリカ社会で、女性たちが家庭とキャリアを両立するのは無理」と言い切っている。
…略…
そして、「多くのトップキャリアの女性たちが、ときにキャリアをあきらめ、ときに家族をあきらめ、働いている」と彼女はトップキャリアの女性たちの現実を告発し、社会を変えるべき、と警告したのである。
引用元: 「女性はすべてを手に入れられない!」―Time machoの不毛と本当の幸福:日経ビジネスオンライン (2012年09月25日)
また、 WSJ日本版のWebサイトでは、以下のような文章を見かけました。
夫が「主夫」だった場合もあれば、子どもたちの面倒をナニー(子守り)に任せてきた場合もある。それでもなお、通常は何かを諦めなければならない、とCEOの女性たちは言う。
引用元: 母親兼CEO-たいてい何かを諦める必要がある - WSJ日本版 - jp.WSJ.com(2012年07月12日)
さらには、映画「プラダを着た悪魔」の1シーン。他の記事でも紹介させていただきましたが、この映画の中には、ファッション界のカリスマとして君臨するミランダ(演じたのはメリル・ストリープ)が、プライベートがうまくいかなくて涙するシーンがあります。そのシーンを見たとき、重要な立場で仕事するのも大変だなぁ、プライベートでもうまくいく方法ってないのかなぁと、しんみりと考えたものです。 | ![]() |
他に思いつくのは、映画「ケイト・レディが完璧な理由」。妻、母、キャリアウーマンという3つの役割を巧みにこなすケイト・レディ。会社ではファンドマネジャーという大好きな職業に就いており、協力的な旦那様がいる、という設定の女性です。大好きな仕事を諦めたくなくて、奮闘している女性が描かれています。
これらの見聞きした事柄をつなぎ合わせると、女性の社会的地位という面で、日本よりも相当進んでいると思われるアメリカにおいても、子育て中の女性がトップを務めることは、なかなか大変なんだなということが、見えてくるように思います。
マリッサ・メイヤーさんが産休中もずっと仕事をするという記事を読んで、日経ビジネスオンラインの記事の、以下の部分を思い出しました。公言したらどうなるんだろう。変化が生まれるのかな。
いい加減、Time macho(←私はこの言い方は偉く気に入った!)の文化は改めるべきじゃないか?
「キャリアと家庭の両立は無理」という現実をトップキャリアにいる女性たちが公言しない限り、今の社会では変わることはない。
引用元: 「女性はすべてを手に入れられない!」―Time machoの不毛と本当の幸福:日経ビジネスオンライン (2012年09月25日)
マリッサ・メイヤーさん、母子ともに健康とのこと。まずはよかったですね
関連情報へのリンク
- 特集:ヤフー新CEO、秋に出産予定
- ウォール・ストリート・ジャーナル日本版
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コメント
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日本の大企業に比べてCEOの年齢が若いってことも大きいのかな。
中小企業のことはよく知らないけど、日本の大企業だと社長になる人って大体50代以上だから子育ても一段落ついて仕事に専念できるよね。
投稿: ぶぅ | 2012年10月 4日 15時39分