著作権法が一部改正。気をつけたいポイントは?(1)いわゆる「写り込み」について
「著作権法の一部を改正する法律」が6月20日に国会で成立し、6月27日に公布されました。私たち保護者は、「青少年インターネット環境整備法」にもあるように、子どものインターネットを適切に活用する能力の習得の促進に努める責務があります。ですので、自分のことだけでなく子どものインターネット利用も考慮に入れて、最低限のことは理解しておきたいところですね。
◆法律改正のポイント
今回の法律改正のポイントは以下の5つ。特に、1つめの「写り込み」に関する改正と、5つめの「違法ダウンロードの刑事罰化」については、比較的身近なことだと思います。
ポイント
- いわゆる「写り込み」(付随対象著作物の利用)等に係る規定の整備
- 国立国会図書館による図書館資料の自動公衆送信等に係る規定の整備
- 公文書等の管理に関する法律等に基づく利用に係る規定の整備
- 著作権等の技術的保護手段に係る規定の整備
- 違法ダウンロードの刑事罰化に係る規定の整備
◆何が変わったのか?
- いわゆる「写り込み」について -
以下のような場合であれば、他人の著作物が写り込んでいても、著作権侵害には該当しなくなりました。他人の著作物がメインだとNG。自分が撮りたいモノがメインであればOK、ということかな。
- 写真を撮影したところ,本来意図した撮影対象だけでなく,背景に小さく絵画が写り込む場合
- 街角の風景をビデオ収録したところ,本来意図した収録対象だけではなく,看板やポスター等に描かれている絵画等や流れていた音楽がたまたま録り込まれる場合
他人の著作物が写り込んだ写真や映像は、
- 絵画が背景に小さく写り込んだ写真を,ブログに掲載すること
- 看板やポスター等に描かれている絵画等や流れていた音楽が録り込まれた映像を,放送やインターネット送信すること
といった利用方法がOK。著作権侵害には当たらなくなりました。
※情報源: 文化庁: 平成24年通常国会 著作権法改正等について
とはいえ、今まで、そういった利用がNGだったということを知らない人の方が、もしかしたら多いんじゃないかなぁ
しかし、「写り込み」と書かれていると理解しやすいのですが、「付随対象著作物」と書かれていると、それって何のこと???って感じ。身近なコトに関する法律なのに、とたんに自分は関係のない世界のことにように思えてしまいます(^^;
ブログを書いたり、映像作品を作ったり、中学生くらいからやっている子もいるのだとか。未成年のソーシャルアプリ利用も増えてきているという調査結果もありました。デジカメや携帯電話を使えば、子どもでも簡単に写真や映像が撮れてしまう時代ですから、折りに触れて、子どもに伝えていきたいです。
私なりにまとめてみましたが、詳しくは、下記のリンクをたどってみてくださいね。
「違法ダウンロードの刑事罰化」については、次の記事で。
関連情報へのリンク
- 文化庁: 平成24年通常国会 著作権法改正等について(2012年07月12日)
- 著作権法の一部を改正する法律について(通知):文部科学省(2012年06月27日)。
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