平成23年版「働く女性の実情」、M字カーブの底の値は0.9ポイント上昇
「平成23年版 働く女性の実情」が、7月6日に厚生労働省から公表されました。「平成23年版 働く女性の実情」によれば、M字カーブの底の値は0.9ポイント上昇し、過去最高の67.0%となったとのこと。子育て世代の女性労働力率が、引き続き上昇傾向にあるようです。
「平成23年版 働く女性の実情」
厚生労働省
◆M字カーブとは?
女性の年齢階級別労働力率は、25~29歳と45~49歳が左右のピークとなり、子育てをしている人が多い30歳代の部分が、以下のグラフのようにちょっと低くなります。これが「M字カーブ」と呼ばれるもの。出産や育児のために仕事をしていない/仕事をできない女性が増えるため、このようなグラフになるそうです。
◆配偶者のいる女性の労働力率がアップ
最近の10年でみると、配偶者のいる、25~34歳の女性の労働力率の高まりが著しいとのこと。25~29歳では9.6ポイント、30~34歳では9.3ポイントもアップしているのだそうです。グラフでみると分かりやすいです。下の図の、緑の四角で囲んだ部分が該当します。働きたい人が働ける環境が整ってきたのかも。
うちの子どもたちは、上の子と下の子で、7歳、年の差があります。他の記事でも書きましたが、上の子のときと比べると、下の子のときの方が、仕事を持っているお母さんが増えたと、小学校の保護者会に参加するたびに感じます。
◆子どもを持つ前後で
職業キャリア意識が変化した理由
子どもを持つ前後で、キャリア意識が変化した理由の中で気になったのは、「残業など長時間働くことができないと評価を得られないから」(20.8%)と、「所定外労働の免除や短時間勤務など両立支援制度利用者の仕事の評価が低いから」(13.8%)の二つ。いずれも、順位の上位ではありせんが、職場環境に関する理由です。とくに、女性の正社員の回答が高いようですが、男性も感じていることが、調査結果から分かります。
短時間で成果を出しても効率性は評価されず、残業時間の長さで評価される現状。制度を使っているというだけで、評価が低くなる現状。本人の努力や気持ちの持ちようとは関係なく、職場環境・職場の風潮という外的要因によって、働く父親・働く母親のキャリア意識を変えた、もしくは、変えざるをえなかったという場合が表れているのかも。
「自分はこう働きたい」「自分はコレは譲れない」がハッキリしていることが大切だと、私は考えます。これと現状にギャップがあると辛いですよね。。。
長時間残業できないだけで成果を出しても評価されないとしたらどうしますか?制度を使うだけで評価が低くなるとしたらどうしますか?選択肢はいくつかあると思います。仕事とプライベートのバランスをどこでとるのかは、人それぞれ。当初、自分が思い描いていたキャリアと違ったっていい。自分のバランスがとれるポイント、自分が満足できる着地点を、その都度、その都度、見つけることができるといいんじゃないかと思います。
情報源とグラフの出典
- 「平成23年版 働く女性の実情」
- 厚生労働省
« 著作権法が一部改正。気をつけたいポイントは?(2)違法ダウンロードの刑事罰化について | トップページ | 第6回「ワーク・ライフ・バランス大賞」募集中 »
« 著作権法が一部改正。気をつけたいポイントは?(2)違法ダウンロードの刑事罰化について | トップページ | 第6回「ワーク・ライフ・バランス大賞」募集中 »
コメント