「育児休業を取得せずに、退職してほしい」25.3%
株式会社アイデムが今年5月に発行した「平成24年版 パートタイマー白書」に掲載されている、育児休業に関する調査結果を紹介させていただきます。
この調査の企業調査に回答しているのは、「6人以上の正社員を雇用している企業の、経営者、人事担当部署の課長職以上の者、人事以外の部署の部長職以上の者」とのこと。従業員が300人未満の企業からの回答が約7割を占めていることを念頭において、みてみるといいと思います。「パートタイマー白書」に載っている内容ではあるけれど、正社員に対する企業の考え方も含まれているようです。
◆女性正員の育児休業取得に対する考え方
女性正社員の育児休業取得に対する考えは以下のとおり。
取得し復職してほしいとの考えが74.7%(=30.4%+44.3%)、取得せずに退職してほしいとの考えが25.3%(=17.3%+8.0%)。これは、女性管理職の有無、育児休業復帰率によって違いがあるそうです。
育児休業を取得し、復職してほしい | 30.4% |
どちらかと言えば、 育児休業を取得し、復職してほしい |
44.3% |
どちらかと言えば、 育児休業を取得せずに退職してほしい |
17.3% |
育児休業を取得せずに退職してほしい | 8.0% |
グラフでみると、以下のとおり。下のグラフは女性管理職の有無別。
「育児休業を取得し、復職してほしい」との回答に注目してみてみると、女性管理職者ありの企業は37.6%、女性管理職者なしの企業は21.6%とのこと。15%ほど、違いがあるようです。
次のグラフは、育児休業復帰率別。育児休業復帰率がアップするにつれて、育児休業取得に対する考えが、取得側になっていく様子がわかります。
◆男性正社員の育児休業取得に対する考え方
では、男性正社員の育児休業取得に対する考え方は、どうなのでしょうか。
グレーの濃淡がいくつもあって分かりにくいのですが(^^;、左に行くほど取得許容のようです。一番右の「育児を理由とした休暇の取得は許容できない」は16.9%。裏を返せば、83.1%の企業では、許容できる期間に差はあるものの、男性正社員の育児休業取得も許容されているようです。
◆育児休業や職場復帰に伴う問題や課題
男性に対しても女性に対しても、代替要員に関する課題が挙げられているようです。中小企業にとっては、代替要員の確保が難しい現状が、調査結果においても浮き彫りになっています。
上のグラフは女性の育児休業に対するもの。
下のグラフは男性の育児休業に対するもの。
OBが代替要員を務める仕組みがある企業もあるようです。なんらかの確保策が浸透すれば、育児休業取得を許容できる企業も増えるのかも。
「パートタイマー白書」の育児休業に関する部分をざっと読んでみた感想としては、男性は働き続けてほしいけれど、女性は出産・育児があるから長く働くことを期待されていない風潮があり、雇用に際してもこれがまだ根強く存在しているように、私は感じました。正社員で働き続けられる環境が、働く側にも雇用する側にもマイナスにならないように整うといいのかも。
「パートタイマー白書」の、企業に対して実施された「雇用に関するアンケート調査」の中から、正社員に対する企業の考え方の部分をピックアップして紹介させていただきました。詳しくは、下記をご覧くださいね。
グラフの出典と情報源
- 平成24年版 パートタイマー白書 | 人と仕事研究所
※2012年8月末まで 限定公開
追伸:
ブログの更新を4日も出来なかったのは久しぶり。6月最終週は、特にしんどい一週間でした。。。ご容赦を。
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コメント
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> 6月最終週は、特にしんどい一週間でした。。。ご容赦を。
無理しないで休んでくださいね。
投稿: ぶぅ | 2012年7月 1日 12時48分
★ぶぅさん
> 無理しないで休んでくださいね。
はい
そうさせてもらいました。
投稿: windy | 2012年7月13日 23時41分