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2011年11月10日

青少年のインターネット利用環境整備に関する提言、保護者に求められていることは?

青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備に関する提言~スマートフォン時代の青少年保護を目指して~」がまとめられ、10月28日付けで、総務省のWebサイトに掲載されています。

青少年とは、18歳以下の子どもを指します。青少年の保護者の役割についても、提言で触れられています。どんな内容なのでしょうか?

◆提言の概要

この提言は、2009年4月1日に施行された「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(青少年インターネット環境整備法)」の、3年以内見直しに関する附則第三条に関連があります。

今回の提言には、

  • 青少年のインターネット環境整備に関する「5つの基本方針
  • スマートフォン等の多様なインターネット接続可能機器への対応等については、民間による自主的な取組に期待すること
  • 「青少年保護・バイ・デザイン」

などが書かれています。

総務省 - 利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備に関する提言~スマートフォン時代の青少年保護を目指して~」(2011年10月28日)

◆提言に書かれている「保護者の役割」

「5つの基本方針」の3番目に、「保護者及び関係者の役割」があります。内容は以下のとおり。

(3) 保護者及び関係者の役割
青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境を整備する役割を担い、権利を持つのは、一義的にはその青少年を直接監護・教育する立場にある保護者である。ただし、保護者が単独でその役割を全うすることは困難なため、関係者は連携協力して保護者を補助する各々の役割を果たさなければならない。

「青少年の保護者は、青少年のインターネット利用環境を、きちんと整えてあげましょう。保護者だけでは、これが難しい場合には、関係者と協力して整備しましょう。」
ということですね。

◆青少年インターネット環境整備法にみる「保護者の責務」

施行後3年目に入っている「青少年インターネット環境整備法」において、保護者に求められていることは、法律の第6条・第17条に書かれています。インターネット青少年有害情報対策ページでは、条文の内容がわかりやすく紹介されています。このページを理解しておけば大丈夫だと思います。

青少年インターネット環境整備法等について
 ・ Q3 保護者として、しなければならないことは?

上記URLで触れられている条文の原文は、以下のとおりです。

(保護者の責務)
第六条  保護者は、インターネットにおいて青少年有害情報が多く流通していることを認識し、自らの教育方針及び青少年の発達段階に応じ、その保護する青少年について、インターネットの利用の状況を適切に把握するとともに、青少年有害情報フィルタリングソフトウェアの利用その他の方法によりインターネットの利用を適切に管理し、及びその青少年のインターネットを適切に活用する能力の習得の促進に努めるものとする。
…略…

(携帯電話インターネット接続役務提供事業者の青少年有害情報フィルタリングサービスの提供義務)
第十七条  …略…
携帯電話インターネット接続役務提供事業者は、携帯電話インターネット接続役務を提供する契約の相手方又は携帯電話端末若しくはPHS端末の使用者が青少年である場合には、青少年有害情報フィルタリングサービスの利用を条件として、携帯電話インターネット接続役務を提供しなければならない。ただし、その青少年の保護者が、青少年有害情報フィルタリングサービスを利用しない旨の申出をした場合は、この限りでない。
2  携帯電話端末又はPHS端末をその保護する青少年に使用させるために携帯電話インターネット接続役務の提供を受ける契約を締結しようとする保護者は、当該契約の締結に当たり、携帯電話インターネット接続役務提供事業者に対しその旨を申し出なければならない。

引用元: 青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(平成20年法律第79号)

◆フィルタリングを理解する

フィルタリングを理解するための情報として、財団法人インターネット協会作成の「フィルタリングを知っていますか」は、オススメです。「フィルタリング」の必要性を認識し、具体的なアクションを起こすところまでを、このリーフレットが導いてくれるからです。なぜ「フィルタリング」が必要なのか?どうやって「フィルタリング」すればいいのか?が、分かりやすくまとめられています。

     ◇     ◇     ◇

警察庁が行った「携帯電話販売店に対するフィルタリング推奨等実態調査(第2回)(PDFファイル)」の結果によれば、知識が乏しい保護者に対し、より安全なフィルタリングの利用を促す説明・姿勢であったかの調査項目について、説明も概ね十分で熱意も感じられた販売店は69.3%だったそうです。前回調査より、10ポイント近く、増えているのだとか。販売店の意識も高まってきているようです。保護者もすべきことを理解しておきたいものです。

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コメント

インターネットに関しては、保護者の世代や日頃保護者がネットに親しんでいるかという部分も、いろいろだと思いますね。

私は基本、携帯でネットをしませんし、使い勝手をPCと比較してあまり必要性を感じていません。また、中高生が興味を持つコンテンツから悪質サイトに接続してしまったり、出会い系トラブルもあるので、そういうものに「自分で」責任を取ることができないうちは携帯からのネット閲覧は禁止してます。

もうね~、いろんな話を聞いたんですよ。夫の職場の方、私のママ友さん、先輩、PTA関係。親が分かってないからこそのトラブルとかもありました。長女も高校に入った今年4月から携帯を持っていますが、縛りを設けています。
本人は文句言いましたが、使用料を払っていないし、恐ろしいトラブルの数々を話して、「未成年者は親の監督下にあるから、親の言うことは聞くべし。大人になってからリスクも知った上で使うのはよし」と言い渡しています。(商業科なので情報系の授業で、ネットトラブルに関してはかなり取り上げられているみたいです)

★ことなりままっちさん
コメントの返事が書けていませんでした。ごめんなさい。
ただダメだって禁止するだけではなく、ことなりままっちさんのように、トラブルとかリスクとか伝えることって大切だと思います。
携帯電話関連のトラブルは、いろいろあるらしいですね。「親が分かってないからこそのトラブル」を子どものせいにしていた事例も聞いたことがあります。
うちの子どもも携帯からのネットは禁止していますが、やっぱり苦情が来ています。禁止に至るまでも、ひと悶着ありました。。。
子どもが中学生だったとき、保護者会で聞いた話によれば、生徒間のトラブルには、必ずと言っていいほど携帯電話のトラブルが絡んでいるとか。言葉で伝えるのと違って、容赦なく書いてしまうことが発端になったりもするのだそうです。
小学校のころから授業でネットトラブルについて学んでいるようですが、それだけではフォローできていないみたい。保護者も学校も業者も、大人ができるアクションをきちんと継続して行っていく必要があると考えています。

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