放射能の影響で女児の出生数が減少?
ナショナルジオグラフィック ニュースの記事によれば、核実験や原発事故で放出された放射線が、男児の出生率をわずかに上昇させている可能性がある、という研究が発表されたのだそうです。
核実験や原発事故で放出された放射線が、男児の出生率をわずかに上昇させている可能性がある。最新の研究によると、チェルノブイリのように地上で発生した事象については、影響は局地的なものにとどまっているが、大気圏での核爆発は、全世界の男女出生比率に影響を及ぼしていることが明らかになったという。
その結果、女児は本来の予想より数百万人少ない出生数にとどまっていると推定される。そして現在、日本で発生している原発事故によって、また新たに男児の出生率が上昇するかもしれないと専門家は指摘している。
引用元: 放射能の影響で女児の出生数が減少? - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト(2011年06月03日)
研究の詳細は、「Environmental Science and Pollution Research」誌の6月号で発表されたとのこと。この情報源をたどってみました。
ナショナルジオグラフィック ニュース記事の
研究では、1975~2007年におけるヨーロッパ39ヵ国およびアメリカの人口データを分析した。その結果、1964~1975年にかけてはすべての国で、また、1986年以降の数年間では東ヨーロッパ諸国の多くで、男児の出生数が女児に比べて増加していることが明らかになった。
の部分を見れるグラフは、たぶん、これ(↓)。
グラフの出典: The human sex odds at birth after the atmospheric atomic bomb tests, after Chernobyl, and in the vicinity of nuclear facilities Fig.2, Hagen Scherb and Kristina Voigt, 2010, Environmental Science and Pollution Research
1986年のところにひかれている縦線より右側で、上のグラフの線が右に上がっている傾向が見られます。この線は、ヨーロッパ39カ国の、男児の女児に対する比率です。チェルノブイリの原子力発電所の事故が起きたのは、1986年4月26日。つまり、男の子が生まれる比率が、チェルノブイリの事故の後、ちょっとずつ上がってきている様子がわかります。もともと、生まれてくるときの男女比は、男の子の方が高いのですが、さらに高くなる傾向がみられているのですね。
興味深いニュースでしたので、紹介させていただきました。詳細は、情報源のWebサイトをお読みくださいね。
情報源
- 放射能の影響で女児の出生数が減少? - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト(2011年06月03日)
- The human sex odds at birth after the atmospheric atomic bomb tests, after Chernobyl, and in the vicinity of nuclear facilities Fig.2, Hagen Scherb and Kristina Voigt, 2010, Environmental Science and Pollution Research
ナショナルジオグラフィックのWebサイトの写真のページを、久しぶりに見ました。
地球って、やっぱり、きれいだなぁ
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