「母親になるのにベストな国ランキング」、上位国と下位国との格差
セーブ・ザ・チルドレンから、母親になるのにベストな国ランキング「State of the World's Mothers」が発表されました。このランキングは毎年発表されており、今年で11回目になるそうです。
日本の母親指標が32位であることが、報道の中心だったように感じます。しかしながら、私にとって、発表記事の中で一番インパクトがあったのは、ランキングよりも、「母親指標から見えるトップと最下位の比較」に関する部分でした。上位国と下位国との格差が、ココロにグッときて、痛いです。。。
【母親指標から見えるトップと最下位の比較】
◇妊婦の死亡率:アフガニスタン、シエラレオネの出産時の妊婦の死亡率は8人に一人に対し、アイルランドは47,600人に一人。
◇正規教育:ニジェールの一般的な女性は、正規教育を4年以下しか受けていないのに対し、オーストラリアやニュージーランドは20年以上の教育を受けている。
◇平均寿命:日本女性の平均寿命は86歳に対して、アフガニスタンは44歳。
◇5歳未満の子どもの死亡率:スウェーデン、フィンランド、アイスランドの5歳未満の死亡率は1000人のうち3人に対して、アフガニスタンは4人に一人。
◇出産:エチオピアでは、出産時に医師や助産師などの専門技術を持った人の立会いはたった6%に対し、ノルウェーでは全ての出産に立ち会いがある。引用元: 母の日レポート:母親になるのにベストな国ランキング (2010年05月06日)- セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
アフガニスタンでは、4人に1人の子どもは5歳の誕生日を迎えられないとのこと。子どもの死亡率の高さは、子どもの死に直面する親の割合の高さでもあるのですよね。。。
今、私がいる環境に、感謝を。
私ができることは何か。寄付や募金やボランティアもできるけれど、まずは、自分の子どもにしっかりと向かい合うことだと、私は思います。
◆3つの指標
「母親になるのにベストな国ランキング」には、「母親指標(Mother's Index)」「女性指標(Women's Index)」「子ども指標(Children's Index)」の三つの指標が含まれています。日本の順位は、160か国中、母親指標が32位、女性指標が38位、子ども指標が6位だったとのこと。子ども指標は高いので、女性指標と母親指標の低さが目立つ結果だったようです。
グラフの出典: 母の日レポート:母親になるのにベストな国ランキング (2010年05月06日)- セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
◆母親指標の算出方法は?
「母親指標」は、母親と子どもが快適に暮らしやすいか否かを示す指標です。セーブ・ザ・チルドレンの発表によれば、母親指標は、女性指標と子ども指標から求められるのだそうです。女性指標は主に下記1.~8.から、子ども指標は主に下記9.~15.から算出されるのだとか。
- 産婦死亡のリスク
- 現代的避妊手法の使用
- 訓練を受けた医療従事者の立会の出産
- 女性の平均余命
- 女性の正規教育期間
- 男女間の給与所得の比率
- 産休・育休制度
- 女性の国政レベルでの政治への参加
- 5歳未満の子どもの死亡率
- 5歳未満の子どもの栄養不良児率
- 就学前教育就学率
- 初等教育就学率
- 初等教育就学の男女比
- 中等教育就学率
- 安全な水の利用率
2年前に見たときに比べて、一つだった就学率の部分が、就学前教育就学率・初等教育就学率・中等教育就学率に分かれ、13項目から15項目に増えているようです。
◆母親指標トップ10は?
母親指標のトップ10は、以下の国々。
ノルウェー、オーストラリア、アイスランド、
スウェーデン、デンマーク、ニュージーランド、
フィンランド、オランダ、ベルギー、ドイツ
予想どおり、上位は今回もまた、北欧の国が多いようです。最下位の160位はアフガニスタン。159位はニジェールとのこと。全体的な傾向には、あまり変化はない様子。
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関連情報へのリンク
- セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
母の日レポート:母親になるのにベストな国ランキング (2010年05月06日) - セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
Web: http://www.savechildren.or.jp/
twitter: http://twitter.com/scjapan
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