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2010年1月31日

「子ども・子育てビジョン」閣議決定。各施策の数値目標は?

1月29日午前中の閣議で、今後5年間で取り組む少子化対策をまとめた「子ども・子育てビジョン」が決定されたそうです。

「子ども・子育てビジョン」について
  ~子どもの笑顔があふれる社会のために~
  (平成22年1月29日閣議決定) - 内閣府

◆数値目標は?

「子ども・子育てビジョン」で示された、5年後の数値目標は「別添2 施策に関する数値目標」(PDFファイル)で見ることができます。「認可保育所の定員増」と「放課後児童クラブの定員増」について取り上げているニュースサイトがほとんどでした。これらに関係しそうな数値目標を、以下で、いくつか紹介しますね。

  • 平日昼間の保育サービス(認可保育所等)
    215万人→241万人
  • 平日昼間の保育サービス(3歳未満児)
    75万人→102万人
  • 第1子出産前後の女性の継続就業率
    38.0%(H17年)→45%(H24年)→55%(H29年)
  • 放課後児童クラブ
    81万人→111万人
  • 男性の育児休業取得率
    1.23%→5%(H24)→10%(H29)

政労使で合意済の数値目標は、新しい目標値が設定されるのではなく、そのまま使われているようです。

例えば、2007年12月に決まった「仕事と生活の調和推進のための行動指針」(PDFファイル)の数値目標は、以下のとおりです。この数値目標が、「子ども・子育てビジョン」の数値目標にもなっています。達成期限が2017年後だったものは、延長されることなく、そのまま2017年です。

  • 第1子出産前後の女性の継続就業
    現状:38.0%→5年後:45%→10年後:55%
  • 6歳未満の子どもをもつ男性の育児・家事関連時間(1日当たり)
    現状:60分→5年後:1時間45分→10年後:2時間30分
  • 男性の育児休業取得率
    現状:0.50%→5年後: 5%→10年後:10%
  • 年次有給休暇取得率
    現状:46.6%→5年後:60%→10年後:完全取得

検討を経て合意に至った結論が活かされている点は、いいなと思いました。少子化傾向になってから、もう20年くらいだったかな(←詳細未確認)。かなりの時間が経過していることを考えると、進めて問題ないことはどんどん進めてほしいですから。

かなりの時間が経過しているから、制度やサービスは整備されてきたのは確かだと思うけれど、経過した時間に見合う変化があるのかな?どうなんだろう?

私が母親になってから10年以上経つけれど、とりまく状況は、あんまり変わっていない気がする。これって、もしかしたら、私だけ?! 制度やサービスが改善されてよくなっても、人の気持ちを変えるのは難しい。そんなわけで、自分の気持ちの持ちようとかを工夫することを、試みてきているわけなのですが。

とか、考えていました。

「子育てしている人たちの満足感の増加」とか、「とりまく人たちの不公平感の減少」とか、「男女の差の減少」とか、“生の声”に基づく数値目標も入れてほしいなぁ。どれだけ整備したかでなく、整備後どれだけ効果が出たかも測定してくれるといいのにな。

※「子ども・子育てビジョン」に書かれている「目指すべき社会への政策4本柱と12の主要施策」については、別記事で取り上げさせていただく予定です。

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Syousi

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コメント

国はお題目を並べるだけですから。(苦笑)

下のグラフを見ると分かりますが、少子化の主な原因は、現在の30代を中心とする女性が子供を産んでいないということに尽きます。(特に大都市部において)

日本の主要都市の年齢別人口グラフ
http://homepage3.nifty.com/joharinokagami/110001.html

なぜ今の30代女性が子供を産んでいないのか?

端的に言うと、同世代の男性が低所得化して結婚出来ない女性が増えたからです。なぜ30代男性が低所得化したのかと言うと、彼らが学校を卒業したのがバブル崩壊後の超就職氷河期だったからです。要するに、今の少子化はバブル崩壊後の企業の採用抑制・凍結が主な原因ということです。

さて、国は今の30代に対してどういう支援を行おうとしているのでしょう?結婚していない男女が多いのですから、子供手当ては支援策にはなりませんね。

そう、結局国はお題目だけなのです。(苦笑)

★ponponさん
コメント、ありがとうございました。
制度やサービスのメニューをそろえたから、あとは君たち子育て世代が頑張るように、っていわれているかのように感じてしまうことが多々あります。これは会社の制度についても同じ。環境や人の気持ちはなかなか変わらない。変えるのは、子育てしている人たちの努力に任せているだけなんじゃないかと思うこともあります。だから、“生の声”に基づく数値目標も入れてほしいのです。以前よりは良くなってきているとは思うのですけれど。

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