「世界子供白書2009」発表、妊産婦と新生児を取り巻く現状は?
「世界子供白書2009」(英語)が、1月15日に発表されました。日本語版は作成中とのことですが、要約版の日本語訳は読むことができます。
ユニセフ『世界子供白書2009』世界同時発表
- 日本ユニセフ協会
・『世界子供白書 2009』要約版(日本語訳)
(PDFファイル)
発表された資料の中には「フォト・エッセイ」もありました。このフォト・エッセイは良かったと思います。シエラレオネ、コートジボワール、モザンビーク、バングラデシュなどの、妊産婦と新生児の様子を写した15の写真が使われています。中でも、スーダンの助産婦研修の写真には、考えさせられました。
世界子供白書には、妊産婦と新生児の死亡を取り巻く現状と分析結果が、詳細に載っています。
妊娠・出産は、親や家族にとって喜びもひとしおの時。しかし、開発途上国の多くでは、女性と新生児の健康と生存にとっては非常に死亡のリスクが高い時でもあります。世界では、毎日、約1,500人の女性が、妊娠・出産に関連する合併症で命を落としています。
引用元: ユニセフ『世界子供白書2009』世界同時発表 - 日本ユニセフ協会(2009年01月15日)
「世界子供白書2009」の発表を受けてかどうかはわかりませんが、発表と同じ日、AFPBB Newsに、リベリアの出産に関する記事が掲載されていました。
出産は危険な賭け、リベリア
彼女が住むリベリア中央部のボン郡では、病院はバルンガ(Gbarnga)に1つあるのみ。出産を迎えた多くの女性たちが、出血多量により、病院に到着する前に死亡している。
引用元: 国際ニュース AFPBB News(2009年01月15日)
他の方々はどう考えていらっしゃるのか知りませんが、私は自分が妊婦だったとき、もしかしたら、自分は出産で命を落とすかもしれないと覚悟していました。できるだけ健康に妊婦生活を送りましたが、だからと言ってリスクがゼロになるわけではないから。確率は低いとはいえ、私が妊婦だった時期に、同僚の知人が、実際に出産で命を落としたという出来事もあったから。
そのときの私の不安な気持ちを共有してくれたのは実家の母。そういうこともあるのだと認識し、頭の端っこの方に押しやり、ポジティブ・シンキングを心がけて、妊婦の時期を過ごして、出産に臨みました。
リベリアなどの発展途上国では、私が不安がっていたようなリスクとは全く違う危険が、出産にはあるのですね。
出産できる場所の減少とか、産科のお医者様が不足していることとか、日本には日本の、出産をとりまく課題がありますが、「世界子供白書2009」を読んで、恵まれた環境にいることを、改めて感じました。
このブログの関連記事:
- 妊産婦をとりまく環境、日本と途上国の違いは?(2008年10月15日)
- 赤ちゃんにやさしい病院(2008年08月19日)
- ユニセフ、先進国の子どもたちに関するレポート発表(2007年02月15日)
関連情報へのリンク:
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windyさま、こんにちは。
「たんぽぽ」ともうします。
(以前もコメントしたこと、あったかな...?)
「ジョイセフ」というNGO団体が、開発途上国の
妊産婦の死亡率の高さを問題視して、昨年のG8サミットで、
妊産婦の支援を拡大するよう、外務省などに働きかけていました。
この活動は、一定の成果を得られたようです。
http://taraxacum.seesaa.net/article/91255627.html
http://taraxacum.seesaa.net/article/102961282.html
投稿: たんぽぽ | 2009年1月24日 15時54分
★たんぽぽさん
コメント、ありがとうございました。さまざまなところから声があがっているようですね。声をあげること、その声を届けることは、やはり大切なのだなと感じました。
投稿: windy | 2009年1月26日 02時00分