内閣府、「パパの育児休業体験記」を公開
内閣府の仕事と生活の調和推進室が9月から10月にかけて募集していた「パパの育児休業体験記」が、内閣府のWebサイトから公開されました。
84人の体験記を読むことができます。体験記は5つの章に分かれていて、テーマごとにまとめられています。内訳は以下のとおり。
「パパの育児休業体験記」の内訳
第1章 職場の理解と環境による後押し 8 第2章 育休取得は工夫次第 18 第3章 家族の絆 16 第4章 子育てを楽しむ 27 第5章 仕事上の育休効果 15 合計 84
「パパの育児休業体験記」の目的は、「育児休業取得から復帰までの実践例を広く社会に向けて発信することにより、男性の仕事と子育ての両立に関する意識啓発を促進する」ことでした。業種、勤務先従業員数、家族構成、育児休業期間など、体験記1件ごとに執筆者のプロフィールが掲載されています。自分の状況に近いものは、参考になるかも。
ここで考慮しておきたいのは、体験記を書かれた方84人の属性。内閣府が募集したからかもしれませんが、公務員の方の回答が3分の1を占めているのですね。
- 公務員が37%。
- 従業員数300人以上の事業所にお勤めの方が54%。
- 一か月以内の育児休業取得者が34%。
- 関東地区にお住まいまたはお勤めの方が47%。
「育児休業をとってみたいいんだけれど、」と考えている男性には、「パパの育児休業体験記」は、背中を押してもらえる、よい情報になるのではないでしょうか。こういった体験談はとても貴重だと思います。
その一方で、子育てや家事は女性がして当然だと考えている男性にとっては、「パパの育児休業体験記」は、ココロに響かないと思います。「女性がして当然」という考えが払しょくされない限り、何の意味も持たない体験記だから。
子育てや家事は女性がして当然で、男性が育児休業を取得することは特別なコト。そういう風潮がある限り、「お父さんに休みはあってもお母さんに休みはない」状況は変わらないし、「子育てしたい男性が育児休業を取得しにくい・定時退社しにくい」状況も変わらないんじゃないかと思う。
これを打破するためには、早期の教育が効果的なのではないかと考えます。親になる前、できれば中学校・高校に通っている時代に、仕事も子育ても家事も、父親と母親が協力し、周囲の方々の協力を得ながらしていくことが、当たり前のことだという意識を形成できるといいのではないでしょうか。
関連情報へのリンク
- 内閣府 - 男性の育児休業体験記募集要領
募集期間: 2008年09月02日から2008年10月17日まで
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