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2008年12月29日

「小渕ビジョン」と「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」設置

12月24日の大臣記者会見の中で、小渕優子大臣(少子化対策担当大臣・男女共同参画担当大臣)が、「小渕ビジョン」と「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」について、話をしています。「小渕ビジョン」は、小渕大臣が、今後、「思い切った少子化対策」を打ち出し、政府の本気度を示していく柱となるようです。

小渕内閣府特命担当大臣記者会見要旨
  (2008年12月24日)

今回の記者会見に関連し、あちこち読んできました。ブックマーク代わりに、この記事にまとめて書いておきますね。

◆「小渕ビジョン」とは

「小渕ビジョン」とは、小渕大臣が、利用者や当事者の立場に立って思い描く、「思い切った少子化対策」に盛り込むべき視点です。12月24日に閣議決定された「持続可能な社会保障とその安定財源確保に向けた『中期プログラム』」を受け、発表されました。

視点は5つからなります。以下に、その5つを抜粋して紹介します。詳細は、「小渕ビジョン」~5つの視点~で確認してくださいね。

  1. 「家庭(結婚、出産、育児)」も「仕事」もあきらめない。
  2. 妊娠・出産・育児の不安を払拭したい。
  3. 誰もが安心して教育を受けられるようにしたい。
  4. 弱い立場や困っている子ども達を健やかに育てたい。
  5. 家族や地域の力を生かしたい。

小渕大臣によれば、「我が国の少子化の流れを反転させるためには、「政府として、今後は子ども達のための政策に本気で取り組む」という姿勢が伝わるよう、大胆に、思い切った対策を打ち出すことが不可欠」とのこと。「小渕ビジョン」は、政府の本気度を示す指針のようになるのですね。本気で取り組む姿勢が伝わるように、ということは、猪口さんも行っていたことですね。

「小渕ビジョン」~5つの視点~ - 内閣府
  (PDFファイル)

◆「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」とは

「小渕ビジョン」を踏まえ、「思い切った少子化対策」を議論していくプロジェクトが、「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」です。プロジェクトメンバは、以下の方々。少子化対策関連の記事にコメントを寄せられていたり、検討会メンバになられていたり、よくお名前をお見かけする方々ですね。小渕大臣によれば、「現役で子育てを経験されながら、いろいろなところで発言されている方々」を選んだとのこと。頑張って、より良い効果的な策を打ち出していただきたいなと思います。

【プロジェクトメンバ】
・安藤 哲也 さん
 (NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事)
・勝間 和代 さん
 (経済評論家)
・松田 茂樹 さん
 (第一生命経済研究所主任研究員)
・宮島 香澄 さん
 (日本テレビ報道局解説委員)
・佐藤 博樹 さん
 (東京大学社会科学研究所教授)

このプロジェクトで実現したいことについて、小渕大臣は、「小渕のアクティブログ」の中で以下のように書かれています。

少子化についてはこれまで様々なところで様々な会議が出来、たくさんの議論がなされてきました。しかし、もう一度「ゼロ」から少子化対策を考えてみたいのです。誰もが小さな命の誕生を喜び、健やかな成長を願える、本当に「安心して子どもを産み育てられる」そんな日本の社会環境を目指して。
引用元: 小渕のアクティブログ(2008年12月24日)

プロジェクト会議は年明けから月2回のペースで実施予定で、プロジェクトチームのアウトプットは半年後くらいが目途とのこと。その先にあるのは、「少子化社会対策大綱」の見直しなのだそうです。現在の「少子化社会対策大綱」が策定されてから、もう5年も経ってしまったのですね。

「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」について - 内閣府(2008年12月26日)

◆「少子化社会対策大綱」とは

小渕大臣は「思い切った少子化対策」の具体化のために、「少子化社会対策大綱」の来年度中の見直しを考えているとのこと。現在の「少子化社会対策大綱」は、平成16年06月04日に閣議決定されています。以下のリンクからたどれます。

少子化社会対策大綱 - 内閣府

「これからの数年間が少子化対策の勝負どころ。その後では手遅れ」 と言われてから、数年が経過してしまっています。すでに、手遅れだったりして。

◆「持続可能な社会保障とその安定財源確保に向けた『中期プログラム』」とは

12月24日に閣議決定されました。内容は以下の5つからなっています。詳細は、リンク先をご覧くださいね。

  1. 景気回復のための取組
  2. 国民の安心強化のための社会保障安定財源の確保
  3. 税制抜本改革の全体像
  4. 今後の歳出改革の在り方
  5. 中期プログラムの準備と実行

持続可能な社会保障とその安定財源確保に向けた「中期プログラム」 - 首相官邸(PDFファイル)(2008年12月24日)

社会保障費ということで上げられる消費税の中に、少子化対策の1%が財源として見込まれているようです。

     ◇     ◇     ◇

あちこち、情報を読んでいて気付いたこと。新しい「少子化社会対策大綱」ができて、それが有効に機能したところで、すぐに、というわけにはいかないから、今、苦しい状況にいる人を助けることにはつながらない可能性が高いのでは。。。次の世代、子どもたちの世代が、子育てするときにはよくなっているかもしれないけれど。となると、今、子育てしている世代にできることは、次の世代へのよき橋渡しとなることかな。

働く女性・働く母親の先輩達のことを思いました。先輩達が頑張ってくれたおかげで、今、子育てしている私たちは、先輩たちの時代に比べたら、かなり快適になってきています。より良い環境を、次の世代に残すために、私は何ができるか。子育てと仕事を両立できていることを示すことかな。改善提案をすることかな。子どもがいてもきちんと成果をあげることができることを示すことかな。そういった頑張りが、次の世代の人たちが、今私が置かれているような苦しい現状に陥ることを防げるのであれば、頑張りがいがあるかも。今の自分を助けることにつながらないのが悲しいけれど、今の自分については、他のところで満足感を探すことだってできるから。

他の記事でも書きましたが、「子育てや家事は女性がして当然」という風潮がある限り、「お父さんに休みはあってもお母さんに休みはない」状況は変わらないし、「子育てしたい男性が子育てできない」状況も変わらないんじゃないかと思います。これを打破するためには、早期の教育が効果的なのではないかと考えます。親になる前、できれば中学校・高校に通っている時代に、仕事も子育ても家事も、父親と母親が協力し、周囲の方々の協力を得ながらしていくことが、当たり前のことだという意識を形成できるといいのではないでしょうか。

     ◇     ◇     ◇

効果的で、私にもすぐにできるアクション。
それは「笑顔」。苦しい時にこそ。

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Syousi

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コメント

今年も宜しくお願いします。
 
>そういった頑張りが、次の世代の人たちが、今私が置かれているような苦しい現状に陥ることを防げるのであれば、頑張りがいがあるかも。今の自分を助けることにつながらないのが悲しいけれど、今の自分については、他のところで満足感を探すことだってできるから。

私もそう思います。せめて、私が苦労したような事を次世代の人々、娘達、孫達には経験させたくありません。
少しずつでも時代がかわっていけばいいかなあと思います。

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