「平成20年版青少年白書」、読んでみました。
「平成20年版青少年白書」が、内閣府のWebサイトに先週掲載されました。青少年白書は、青少年の現状と、青少年に対する施策がまとめられています。今回の刊行で50回目を迎えるのだとか。主だった統計データも掲載されているので、ざっと理解するための参考文献として役立つかも。気になる部分を読んでみました。
平成20年版青少年白書では、「家庭,地域の変容と子どもへの影響」という特集が組まれています。「親子がともに過ごす時間の変化とその背景」について書かれた部分は、見出しのタイトルを読むだけで、課題を突き付けられたような気分になります。その見出しのタイトルを並べてみると以下のとおり。
- 労働時間の長時間化
- 親の帰宅時間の遅れ
- 平日の親子の接触時間の減少
- 家族そろって夕食をとる頻度の減少
- 子どもの悩みをあまりよく知らない親
「労働時間の長時間化」が、「親の帰宅時間の遅れ」の原因となり、「平日の親子の接触時間の減少」「家族そろって夕食をとる頻度の減少」「子どもの悩みをあまりよく知らない親」を生み出しているのですね。
「親の帰宅時間の遅れ」の部分を引用して紹介します。父親も母親も、帰宅時刻が遅くなっている傾向がみられるという内容。私もそうかも。。。
● 親の帰宅時間の遅れ
労働時間の長時間化は,帰宅時間にも反映しているのではないかと考えられます。働く父親,母親の平日帰宅時間について,平成13年と平成19年を比較すると,父親については,平成13年には約4割いた19時までに帰宅する人が26.1%に減り,21時以降に帰宅する人が3割以上を占めるようになりました。母親については,18時までに帰宅する人が減り,18時から20時までの間に帰宅する人が増加しています(図4,5)。
帰宅時間が遅くなることは,親子の接触時間の減少につながるものであり,また,家族団らんの時間も奪ってしまうことになります。
引用元:平成20年版 青少年白書(全体版) P.55-56
「ワーク・ライフ・バランス」という言葉を目にするようになってから何年も経ちますが、目にするようになってからの方が、労働時間が増えているのって、どうしてなんでしょう。「温室効果ガスを削減しましょう」というメッセージが発信されてから、さらに温室効果ガスの排出量が増えたという事実に、重ね合わせてしまいました。「増やすことはよくないから、減らしましょう」と言われたのに、逆に増えた。それが現状。
「いつも労働時間削減にご協力くださり、ありがとうございます」とは、会社では誰も言ってくれないし、かえって周囲に迷惑をかけてしまうのではと考えてしまうのが現状では。家庭では、家族、特に子どもたちに喜ばれますので、早く帰宅してよかったなぁと感じることができるのですが。
「いつも温室効果ガス削減にご協力くださり、ありがとうございます」と感謝されなくても大丈夫。なぜなら、第一に地球にいいことしたという自己満足感があるから。それに、社会的に認められているから。
などと考えてみて、たどり着いた結論。「定時退社」が普通のことだと、認められるようになればいいのでは。もちろん、定時退社する前に結果を出せるような努力は不可欠ですが。
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反省。
職場では定時勤務が原則ですが、締め切り前などはとても遅くなっちゃうのです。
今は食事だけは家族そろって食べてます。
兄弟たちそれぞれに同時に話を聞けるのは、そんな時くらいです。
投稿: 風花 | 2008年11月27日 23時30分
★風花さん
コメント、ありがとうございました。
食事を家族そろって食べていらっしゃるのですね。偉いですね☆子どもが大きくなるにつれ、我が家では難しくなってきています。仕事が忙しい時は、私も夕食の時刻には到底帰れないですし。。。風花さんのように子どもの話をきく時間を確保したいので、私も頑張らなくては、ですね。
投稿: windy | 2008年12月 3日 23時43分