個人情報保護士認定試験を受験してきました
今日は、「個人情報保護士認定試験」を受験してきました。
◆受験理由
会社で個人情報を取り扱う仕事もしているため、関連知識をより確実なものにしたいと考え、今回の「個人情報保護士認定試験」を受験しました。専門知識をお持ちの法務部門の方と打ち合わせをすることもあるのですが、その方が何を背景として助言をくださっているのか知っておきたいというのも、受験理由の一つです。
◆試験勉強に使った本
今回の試験勉強で使った本は、以下の3冊です。試験開始前に、会場内を見回した感じでも、この3冊をお使いの方が多かったようです。
この過去問題集は、私の一番のオススメです。問題に続いて、答えと解説が丁寧にわかりやすく書かれているからです。答えと解説がまとめて後ろの方にあることの煩わしさがなく、何よりも知りたいことがすぐ近くに書かれている点が気に入っています。
難点は、時事問題が古いということ。第5回から第7回まで(2006年11月から2007年5月まで)の3回分の過去問題が載っていたのですが、私が受験したのは第12回。書籍として出版されるまでの期間を考慮したら、致し方ないかもしれませんね。時事問題は毎回2問くらいかな、出題されているようです。
【追記】2009年版について
2008年11月に「2009年版 個人情報保護士試験公式過去問題集」が発売されました。2009年版には、第9回から第11回(2007年12月から平成2008年6月)の最新の過去問題が掲載されています。問題は回を重ねるに連れて難しくなってきているようです。詳細な解説が載っているこの過去問題集は、改版されてもやっぱりオススメです。こちらの2009年版をお使いくださいね。
上で書いた「時事問題が古い」という課題は、最新の過去問題が載っている、この本で解消されました。この本は、試験申込者あてに、試験を主催する財団法人全日本情報学習振興協会から、無料で送られてきたものです。試験会場では、この赤色の過去問題集を見ている人が多かったように感じました。
難点は解説。もうちょっと頑張って書いてもらえるといいんじゃないかと思います。たとえば、解説に「法7条に基づき」と書かれていても、法律の第7条の条文を調べるために、公式テキストとか他の本が必要となってしまうのです。自宅で勉強する分には問題ないかもしれませんが、通勤時間帯を使って勉強しようとすると、この点が不便に感じました。そういう意味では、上で紹介させていただいた「公式過去問題集」の方が重宝しました。
一通り目を通しておき、過去問題集をやっていて、知識が不足しているなと感じたときに、公式テキストに戻って、該当箇所を読むようにしていました。個人情報保護法の法律の文章が載っていて難しそうに見えますが、解説が分かりやすいので助かります。
◆試験勉強に使いたかった資料
経済産業省のWebサイトに載っている「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」は、事例が載っていて分かりやすいというクチコミ情報を入手しました。また、公式テキストの中でも何か所かで引用されていますから、このガイドラインを試験勉強に使ってもいいかも。
言い訳になってしまいますが、今回は試験までの期間が短かったので、上の3冊を中心とした勉強までしかできませんでした。経済産業省のガイドラインは、印刷して、テープで製本して、準備はしておいたのですが、ちょっとだけしか読めませんでした[右の写真]。試験は終わっちゃったけれど、事例は理解を深めてくれると考えるので、自分のために、読んでおこうと思います。
このガイドラインが掲載されているページを探すのに、経済産業省のWebサイトの中で、かなり時間がかかってしまいました。もう少し分かりやすい場所に掲載しておいてほしいなぁ。以下にその場所を書いておきますね。
経済産業省 個人情報保護 経済産業分野ガイドライン
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/privacy/index.html#02
◆試験の感想
試験は、課題Ⅰ「個人情報保護の総論」が40問、課題Ⅱ「個人情報保護の対策」が60問、合わせて100問、すべて四択です。試験時間は120分。ですので、
課題Ⅰ | 10:15~10:50 |
課題Ⅱ | 10:50~12:00 |
見直し | 12:00~12:15 |
試験の出来具合は、イマイチ。正解していそうなのは100問中60~70問。80%以上が合格なので、合格はちょっと難しいかも。。。
試験会場は、代々木ゼミナールでした。私が受験した会場では、4つの教室で、約320人が受験したようです。年齢層は、30~40歳代が多いように感じました。女性は、そうですね、私が受験した教室では数人いた程度でした。
◆通勤時間を使って試験勉強
試験勉強には、前回の「サステナビリティCSR検定」のときと同様、通勤時間を使いました。昨年の情報処理技術者試験と2月に受けた別の試験のときは、自宅での勉強時間をあてにしてしまい、勉強があまりできずにもどかしい思いをしていました。でも、通勤時間が長いんだから、自宅では勉強できなくても仕方ないんだということを、自分に言い聞かせることで、かなり気が楽になりました。お疲れだったのか、帰宅後、ソファーとかテーブルとかで、いつの間にか眠ってしまっていることが多かったし(--;
今回の試験勉強の課題は、受験日まで日数がなかったこと。実は、試験の存在に気付いたのは申込み締切日!ですので、試験準備期間は1か月でした。1年に4回ある試験なので、もし今回ダメだったら、次回は確実に合格できるように勉強します。だから、今回できなかった部分を、時間を開けずに復習しておくつもりです。
個人情報保護については、勤務先の会社で定められている全社的な規程や、実務で使っている運用手順などを日頃から見慣れているので、これがかなり役立ちました。ですので、普段の仕事の中で直接触れることのない部分、たとえば、法律の解釈や監査に関する部分を、集中的に勉強できるとよかったかな、と振り返っています。テキストと過去問題集を一通りやることしか、今回はできなかったことを、反省中。。。
◆苦情
今日の試験については、私としては珍しく、苦情が二つあります。
一つめは、試験開始前の説明が15分間あったのですが、この時間帯におしゃべりしている人たちがいたこと。同じ会社で5,6人が受験されていたご様子。席も前後隣り合わせだったので、おしゃべりがスタートしてしまったようです。全員男性。もちろん大人。その皆様のとなりが私の席でした。試験官は教室内に3人いたのだから、おしゃべりは注意してほしかったです。「今日は実家から試験会場に来たんだ」とか「試験勉強できる環境になかったんだもん。売れ売れって言われていてさぁ~」なんて話は、試験会場の外でしてほしいです。とはいえ、試験時間内でないし、試験官はマイクを使った説明をしてくださっていたので、説明を聞くにはそれほど支障がなかったので我慢しました。
二つめは、試験中。最初の30分間くらい、試験開始前の説明に試験官が使っていたマイクのスイッチがONになったままだったこと。スイッチONのまま、教卓の上に置かれていたマイクが拾った音は、当然のことながら、教室に流れていました。紙の音はガサガサと聞こえてくるし、試験官の方々の話も聞こえてくるし、集中できないことがしばしば。これには参りました。大きな音ではないけれど、ずっとずっと教卓付近の音が聞こえ続けているわけで(-”-) 他の方は気にならなかったのかなぁ。
そんな状態がずっと続いていたので、集中できずにイライラしていました。再び試験官の声がマイクを通して聞こえてきたとき、近くから「うるせーなー」という、つぶやきが聞こえてきました。そうだよね、うるさいよね!その男性のつぶやきに後押しされ、私は手を挙げ、改善してほしいことを試験官に伝えたのでした。その後、スイッチはOFFになり、静かに試験に臨むことができました。
たとえ、うるさくなかったとしても、私の試験の出来はよくなかったとは思うけれど、うるさかったことは、残念な出来事でした。主催者には改善してほしいな。試験官マニュアルなるものが存在しているのであれば、「おしゃべりしている人がいたら注意する」「説明後、マイクの電源がOFFになっていることを確認する」の2点を追加していただきたいと思います。
※主催者には、改善要望として、連絡させていただきました。
関連情報へのリンク:
« 誰かになぐさめてもらいたい。そんなときは「リグレト」へ | トップページ | 内閣府が「パパの育児休業体験記」を募集中 »
コメント
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試験、お疲れさまです。
その苦情は協会に直接伝えないと改善される可能性が低いのでは?と思いました。
意見として正しくても、影で言ってるだけではどうかと。
単なる愚痴だよ、というのならこのコメントは読み捨ててください。
投稿: m | 2008年9月 7日 22時49分
★mさん
コメント、ありがとうございました。
主催者には連絡済です。
記事にも、その旨、追記しました。
回答が届きましたら、
この記事に追記する予定です。
改善されるといいなと思います。
投稿: windy | 2008年9月 7日 23時36分
お疲れ様でした。
試験の内容には関係ありませんが、僕が、会社で個人情報取り扱い細則の教育をするときに、取り上げておられる「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」を使いました。これ読み出すと時間がとられるのですが、これを参考に作られたビデオ「個人情報保護法の解説ビデオ」を流して、一通りのことを理解してもらいました。ビデオだけを見ると「なーんだ」で終わってしまう内容ですが、先のガイドラインをうまく盛り込んだいいビデオになっていると思います。ガイドラインの内容は、細則の有資格者には理解してもらって当たり前の内容なので、ガイドラインを読んでもらうようにしてもいいですね。
ちなみに、最近行った細則の教育では、「安全なウェブサイト運営入門」
http://www.ipa.go.jp/security/vuln/7incidents/index.html
を使いました。こちらは、Webセキュリティの話ですが、RPG形式で、冒頭、個人情報漏洩事故の話があったので、教育に利用しました。
ご参考まで。
投稿: kingkom | 2008年9月10日 00時49分
★kingkomさん
解説ビデオとガイドラインを組み合わせる方法は良さそうですね。私も細則の作成を担当していますので、覚えておきますね。いい情報があったらまた教えていただければと思います。
試験の勉強をしてよかったと感じたのは、日頃やっている仕事で接しているもの、たとえば個人情報取扱細則が、会社全体で見たとき、世の中全体で見たとき、どういった位置づけのものなのか、確認できたことが一番の収穫でした。
丁寧なコメント、ありがとうございました!
投稿: windy | 2008年9月13日 23時57分
私も受験した1人です。参考書もまったく同じものを使っていたので親近感がわきました。無料で送付いただいた過去問題集がなければ散々な結果だったかもしれません。しかも私も80%正解している自信はありません。自分なりに答え合わせをしたら1か2問くらい合格点に届きませんでした・・・。悔しいですが・・・。私もこの資格を取りたいので来年、チャレンジしたいと思っています。受験料が高いのでもっと安くしてもらえたらな~と思います。
問題集が汚くなるまで使って勉強しようと思います!
投稿: うさぴょん | 2008年10月 1日 21時55分
★うさぴょんさん
コメント、ありがとうございました。第12回試験の合格発表は来週。合格しているといいですね!
私はもし不合格だったら、12月の試験を受験する予定です。個人情報保護士認定試験は年に4回実施されているので、前回までの勉強を活かして次の回も望めるような気がするので、助かるなと思っています。
合格でも不合格であっても、継続して勉強していきたい分野なので、アンテナは高くしていきたいなと考えています。うさぴょんさんのように、私も頑張りますね。
投稿: windy | 2008年10月 4日 23時56分
「個人情報管理士」
「行政書士」「社会保険労務士」とリンクされちゃいますかね。
投稿: 目新しい資格 | 2009年1月30日 23時21分
◆目新しい資格さん
コメント、ありがとうございました。
認定試験のWebサイトによれば、人事・総務・営業の中間管理職が頑張って受験している傾向があるのだそうです。
個人情報保護士の資格は、個人情報に接する職業の方々が持っていてくださると、クライアントの安心度がアップすると思います。ですから、推測ですが、個人情報を扱う職業の方で、受験される方は結構いらっしゃるのかもしれないですね。
投稿: windy | 2009年2月 2日 02時28分