児童虐待を未然に防ぐ
11月は「児童虐待防止推進月間」です。先週末、今年度の「児童虐待防止推進月間の実施について、厚生労働省から報道発表されました。この発表の記事を読んで、知人から児童相談所に行った経験を聞いた時のことを思い出しました。
平成16年度から、児童虐待防止法が施行された11月を「児童虐待防止推進月間」と定め、期間中に児童虐待防止のための広報・啓発活動など種々な取組を集中的に実施することにより、家庭や学校、地域など社会全般にわたり、児童虐待問題に対する深い関心と理解が得られるよう、多くの民間団体や国・地方公共団体など関係者の積極的な参加を求め、協働して児童虐待防止対策への取組を推進します。
引用元: 厚生労働省:平成20年度「児童虐待防止推進月間(11月)」の実施について
「このままでは、近い将来、家庭内暴力のために、取り返しのつかないことが起こってもおかしくない状態だと思います。それを未然に防止したいのです。どうしたらいいか、アドバイスをいただけないでしょうか」 知人のこの質問に対する、児童相談所の相談員の方の回答は、以下のようなものでした。
- 児童相談所は、残念ながら何もできない。
- 家庭内暴力が発生しているときに、警察に電話をしてほしい。そうすれば、止めに入ることができる。ただし、自宅の前にパトカーが停まることになるので、相応の覚悟が必要。
- 家庭内暴力が起きないように、当事者どうしを引き離すことをやってみてほしい。
- お子様の発達障害について、気になる点があれば調べることもできる。
つまり、児童相談所が対応してくださるのは、コトが起こってから、というわけですね。知人から聞いた内容は、私が想像していたのとは違っていたので、ちょっとショッキングでした。児童相談所は、子どもだけでなく困っている保護者も相談に行ける場所には違いないのですが、できるものなら、コトが起こる前にナントカしたいですよね。こういった悩みを、誰かにサポートしてもらえるといいのにな。私がそういうサポートを知らないだけかな。
相談員の方は、とても親身に、知人の気持ちをきいてくださったそうです。相談員の方に包み隠さず話してみてよかったと、知人は話していました。「自分の子育てが悪いんじゃないか」「パートナーを父親に育てることに失敗したために、こんなことになっているんじゃないか」と自分を責め続け、プライベートなことすぎて誰にも相談できずにいたのだそうです。相談員の方は、状況をよく聞いてくださったうえで「あなたは悪くないですよ」と言ってくださったのだそうです。救われる一言だったのではないでしょうか。
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e-woman(イー・ウーマン)の以下の記事は、児童相談所を知るための参考になります。読み応えがありますよ。
e-woman 佐々木かをり対談 win-win
第122回 児童相談所 心理職 鈴木 淳子さん
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児童虐待に関する相談・通告は、
児童相談所で受け付けてくれます。
困った時には相談を、「おかしい」と感じたら通告を。
→ 厚生労働省: 全国児童相談所一覧
→ i-子育てネット: 児童虐待防止
でも、いざその時になったら、
相談する勇気が出せるかなぁ。。。
家族の暴力を防げない女として、妻失格・親失格の烙印を押されるだけなんじゃないかとか、家庭の問題で誰かに頼らなければいけない自分を許せないとか、周囲の目の冷たさが気になるとか。そんなふうに考えて、孤立しているお母さんもいたりするのかも。
関連情報へのリンク:
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