ドイツの父親5人に1人が「育児休暇」を申請
父親の育児休暇取得は、少子化対策として効果がありそうです。ドイツで導入された有給の育児休暇制度に関する記事を見つけたので、紹介します。
【6月15日 AFP】ドイツで18か月前に有給の育児休暇が導入されたが、新生児の父親の約5人に1人が新制度を申請していると、家族省が11日明らかにした。この制度を利用すると、育児休暇を1年間とった場合でも年収の3分の2が補助される。
制度導入以降、これまでに申請した父親は、新生児の父親全体の18.5%だった。
…略…
家族省によると、2007年のドイツの女性1人あたりの出生児数は、1.4人とわずかに上昇。この17年間では最も高い数字となった。
引用元: ドイツの父親5人に1人が「育児休暇」を申請 - 国際ニュース AFPBB News(2008年06月16日)
「ワークライフバランス憲章」とともに公表された「仕事と生活の調和推進のための行動指針」の別紙1には、以下のように書かれています。
男性の育児休業取得率
現状:0.50%→5年後: 5%→10年後:10%
日本が目指すのは10年後の10%。
上の引用元記事によれば、ドイツは18.5%。
ガンバレ!日本!
そういえば、ドイツは、日本と同じような少子化傾向が見られる国だったはず。たとえば、下記の調査結果では、『ワーク・ライフ・バランスについて「うまくとれている」という回答の割合が低かったり、「全く満足していない」という回答の割合が高い国』の上位に、日本とドイツが含まれています。3位が日本、4位がドイツというように。
仕事と家庭の調和(ワーク・ライフ・バランス)に不満を持つ人の割合は世界24カ国のうちで日本が1番多く、それに対する改善を試みたことがない人の割合は同じく2位、それが少子化にも反映している可能性が高い――調査により、こんな結果が明らかになった。
スミスと同社が所属する世界30カ国の調査会社による組織、インターナショナル・リサーチ・インスティチューツ(iris)による世界24カ国1万4千人を対象にした「仕事と家庭の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する世界意識調査」の結果。
調査結果によると、ワーク・ライフ・バランスについて「うまくとれている」という回答の割合が低かったり、「全く満足していない」という回答の割合が高い国は、日本、韓国、ギリシア、ポーランド、ドイツ、ロシア、スペインなど。これらは合計特殊出生率が1.3以下で少子化の傾向がある国々だ。
引用元: ITmedia Biz.ID:「ワーク・ライフ・バランスに不満」日本が1位、少子化にも反映か(2007年01月16日)
他国で効果があった施策は、日本にフィットする形で取り込む検討してほしいなと思います。ちなみに、上の調査結果の1位は韓国です。
関連情報へのリンク:
このブログの関連記事:
- 「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」決定(2007年12月20日)
- 家事・育児時間の国際比較(2007年01月06日)
- 「ワーク・ライフ・バランスに不満」日本が1位(2007年01月18日)
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6月15日 AFP】ドイツで18か月前に有給の育児休暇が導入されたが、新生児の父親の約5人に1人が新制度を申請していると、家族省が11日明らかにした。この制度を利用すると、育児休暇を1年間とった場合でも年収の3分の2が補助される。
制度導入以降、これまでに申請した父親は、新生児の父親全体の18.5%だった。ウルスラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)家族・高齢者・女性・青少年相はこの結果について、「ドイツの家庭では、静かな”革命”が起こっている」と談話を発表した。... [続きを読む]
初めまして~
ドイツ人の友達がいます。
ドイツでもいろんな人がいて
日本並みに働かねばならない人も知っていますが
私が親しいおうちは、お父さんも当然のように定時帰宅、
子供と毎日アクロバティックに体を使って遊んでましたー
しかも子供の学校は毎日1時まで!
午後からはスポーツクラブなどで過ごし
子供は8時にはぐっすり寝ている・・・
それでも母親が働くのは大変とのことでしたが・・・
親子とも日本よりずっとゆとりがあると思いましたよー
(ちなみに学費はつい最近まで、大学まで無料でしたね、ドイツ)
夫が一緒に仕事をするフランスの会社も
ちょっと7時まで残業するだけで
crazy!!!という雰囲気だとか・・・!
こういう状態を見聞きすると
日本のこの現状で、よく出生率がここまであると
逆に感心するほどです・・・・
投稿: yuyu | 2008年6月18日 13時45分
TBありがとうございます!
日本は出生率を上げたいのか、本気で検討してるのか相変わらず疑問ですね。私の場合は夕方定時に帰宅するだけでCrazy!という目で見られかねない状況ですから参っちゃいます。
投稿: Mimizuzuki | 2008年6月18日 14時55分
★yuyuさん
はじめまして。ドイツ人のお友達のご家庭とフランスの会社での様子を紹介してくださって、ありがとうございました。残業して当たり前な国民性は、地球レベルでは当たり前じゃないんですものね。どの国もそれぞれ背景が異なっているとはいえ、日本が目指したいと思う状態に近づくためには、残業が少なくてすむような働き方が必要なんだろうなと、改めて思いました。
投稿: windy | 2008年6月20日 05時07分
★Mimizuzukiさん
コメント、ありがとうございました!
以前、短時間勤務をしていたことがあるのですが、他の人たちよりも早く帰るときは、かなり肩身が狭い思いをしました。フルタイム勤務であってもあまり変わらなくて、定時退社するときはやっぱり周囲の視線が未だに痛いです。慣れることはないんだろうなぁ。
子育てしていない人もいるんだから不公平だとかいう雰囲気は、いたたまれないです。フツーの範囲のことだと理解してほしいなっていつも願っているけれど、理解してもらえないのも、今の状態では難しいなぁということも分かります。
理解者をちょっとずつでも増やせたらいいな。
投稿: windy | 2008年6月20日 05時24分