東大キャンパスに保育園
東大本郷キャンパス内にある「東大本郷けやき保育園」の開園式が、昨日5月7日、行われたそうです。この学内保育所は、21時までの延長保育や、土曜日の保育もあるのだとか。
学生結婚大丈夫!
東大キャンパスに保育園
東大本郷キャンパス(東京都文京区)に教職員や学生の子供を預かる「東大本郷けやき保育園」が開設され、同キャンパスで7日、開園式が開かれた。子育てと仕事や研究、学業の両立を支援するのが目的。…略…
定員30人に対し現在、21人の子供を預かっている。保護者のうち13人が大学院生だ。
引用元: ニュース イザ!(2008年05月07日)
経済評論家(兼公認会計士)勝間和代さんの著書「猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?」を先日読んだのですが、この本では、少子高齢化の一因として挙げられることがある、女性の高学歴化・晩婚化について、以下のように触れられていました。
- 日本では、子育てと学問が両立するはずがないという風潮があって、社会的な理解を得にくいこと。
- 女性の高学歴化は必然だけれど、子育て支援が整っていれば、晩婚化は必ずしも起こらないこと。
社会的な理解を得られるのには時間が必要になるかもしれないけれど、東大本郷けやき保育園のような学内保育所が増えることによって、研究や学問を子育てのために断念する女性が減るといいですね。
東大本郷けやき保育園の詳細は、下記の東京大学 男女共同参画オフィスのページからたどれます。
・ 東大内の保育施設
・ 東大本郷けやき保育園概要(PDFファイル)
◇ ◇ ◇
学生さんが学内保育所を利用申請する場合、「指導教員の推薦書」が必要であるということが、ちょっと気になりました。東大の場合、何年生から指導教官が付くのか知らないのですが、「東京大学内の保育園の利用を必要と認めたので推薦します」という推薦書を指導教官に書いてもらうことが、入園申込時に必要なようです。また、この推薦書の中に「国籍」の記入欄があることもちょっと気になりました。「入園申込書」には、国籍の記入欄がないのになぜ推薦書に?って。
※私が気にしても仕方ないですが(^^;
◇ ◇ ◇
ちなみに、東京大学 男女共同参画オフィスのWebサイトには「保育業者に委託」とだけ書かれていますが、この保育業者は、株式会社ポピンズコーポレーションのようです。ポピンズコーポレーションは、企業内保育所の受託運営も行っています。たとえば、今年2月に、福田総理と上川内閣府特命担当大臣が視察した、資生堂の企業内保育所「カンガルーム」も、ポピンズコーポレーションの運営です。業者委託型の企業内保育所の新設のニュース記事も、時折、見かけるようになりました。これから増えていくのかな。
- ポピンズコーポレーション
News Release: 東京大学本郷キャンパス内に、『東大本郷けやき保育園』がオープン致します(PDFファイル)
関連情報へのリンク:
« こどもの割合は13.5%、34年連続の低下 | トップページ | お台場で研修 »
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 東大キャンパスに保育園:
» 勝間和代さん関連本2冊を読んで [やっぱり働くペンギン]
会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール価格:¥ 1,512(税込)発 [続きを読む]
TBさせてもらいますね。
私も、この本を読んだときに、大学内の託児所は、外国では多いみたいだし、女性の高学歴を止める事はできないのなら、そういう逆説的な考え方もいいなと思っていました。確か津田塾大にも既に保育園があると、新聞で読んだ気がします。
ただ、今回、windyさんが記事にされて、よくよく考えたのですが、じゃあ、自分の娘が、東大ではなく、普通の大学で、託児施設があるからと、早期の妊娠を奨めるか?って考えたんですよ。今の世の中だったら、私は賛成しかねます。
というのも、今の世の中では、子供がいて、就職活動するのには、まだハンディがあると考えるので。
東大や、津田塾大にあるのは、社会人や大学院生がおおいことや、研究職に将来的に就く人が多いからかもと思い、もし、一般企業の就職を視野に考えるのなら、まだまだ出産後に就職するのは難しいかなと思います。
もちろん、こういう動きは良いことだと思いますし、もっと増えるといいとおもいますが、それと同時に、社内託児所も増やして欲しいし、何より、「子供を早期に産んでも(もしくは晩期に産んでも)、それがハンディではなく、むしろウェルカムだとか、雇用や評価とは全く関係ない」といえる、社会の土壌がまずは必要なのだと思います。それと、windyさんが引っかかった、指導教官の推薦書っていうのも、ちょっと気になりますね。
投稿: ちゃい | 2008年5月 8日 23時46分
こんにちは、ようやくの大学内保育所なんですね。東大は遅かった。実は京大には30年前くらいからありました。ただ、ニーズを持つ人が費用を出し合って、NPO的組織で運営する共同保育所でしたが。学生向けだけでなく、むしろ大学に勤務している教職員の方たちの子どものために設置されたのかもしれません。結構子ども数はいて、20~30人くらいいたし、2箇所あったように思います。名前は、風の子、赤い実だったように思います。そうそう、病院勤務の看護婦さんの利用がおおかったのかもしれません。
その意味で、今回の東大の保育所は、ちゃいさんの言われるように研究職志向の学生のためでしょう。現状ではたしかに子どもがいる学生が就職活動しても、まず就職先がないのが現実です。でも、東大生ともなれば、中小規模の企業だったら、子どもがいても採用したいという実態があるのかもしれない・・・
投稿: hattori | 2008年5月12日 19時43分
★ちゃいさん
コメント、ありがとうございました。
ドクターまでとなると結構な年数が必要ですものね。やぱり女性研究者支援は必要かも。文部科学省のWebサイトをみると、他の大学でもいろんな取組があるようですね。
「自分の娘に早期の妊娠を奨めるか?」については、今だったら勧めないと思います。実際に娘がそのくらいの年齢になる20~25年後くらいにはどうなっているのかな。
投稿: windy | 2008年5月15日 21時31分
★hattoriさん
コメント、ありがとうございました。京大の情報、ありがとうございます。かなり前からあったのですね。
東大の医学部付属病院の院内保育園は以前からあったようで、いちょう保育園という名前なのだそうです。4月に開園したけやき保育園は女性研究者支援という位置づけのようですね。
文部科学省の女性研究者支援モデル育成事業の関連もあるのかもしれませんが、以前に比べて、最近、女性研究者支援のニュース記事も時折見られるようになってきたなぁと感じています。
投稿: windy | 2008年5月15日 21時39分