「著作者人格権を行使しない」とは
mixiが4月1日から施行を予定している新利用規約について、多くの問い合わせが寄せられているそうです。中でも問い合わせが多いのが、「第18条 日記等の情報の使用許諾等」なのだとか。どうしてかというと、日記をmixiが使うことに対して、日記を書いたmixiユーザは、著作者人格権を行使しないという記述があったためです。
「著作者人格権を行使しない」とは、どういうことでしょうか?
著作者は、以下のような場合には、とても嫌な気持ちになりますよね。
- 著作者が公表したくないと考えている作品を、他の誰かが勝手に公開してしまった場合。
- 著作者が名前を記載したくなかった作品に、他の誰かが勝手に名前を記載してしまった場合。
- 著作者が作品に記載した名前を、他の誰かが勝手に変えてしまった場合。
- 著作者が創作した作品に、他の誰かが勝手に手を加えてしまった場合。
このような面から著作者を守る権利が著作者人格権です。著作物には、著作者の考え方や個性が表れているので、著作者の人格があらわれているものだと言えます。著作権は譲渡できますが、たとえ譲渡したり複写を許可したとしても、著作者人格権は著作者に残ります。
では、「著作者人格権を行使しない」とは?著作物をつくったときの気持ちを損なうようなことがあったとしても、文句を言わないでくださいね、ということになるわけで。
どこかのサイトに記事を投稿したり、クチコミ情報を登録したりする場合にも、著作権の扱いと著作者人格権に関する項目は、確認した方がいいです。要注意です。該当する項目を読んで自分が納得してから、登録したり投稿したりするように心がけましょう。
ちなみに、このブログはココログを使っているのですが、利用規約には、以下のように書かれています。
7.ユーザーが作成したココログの記事等に係わる著作権は、原則としてユーザーに帰属します。ただし、ユーザーは、ニフティが、以下の範囲内で、ユーザーが作成したココログの記事等の利用を行うことを無償で許諾します。
(1)ココログの広告・宣伝、利用促進の目的の範囲内で、ココログ上のテキスト、画像等の情報(メタデータ(RDF Site Summary形式等)で配信された情報を含み、以下「情報」といいます。)を、ニフティが管理・運営するWebサイトに掲載すること。
(2)他のユーザーが希望した場合、当該他のユーザーが管理・運営するココログ上に情報を掲載できるようにするための機能を提供すること。
また、今回話題になった、mixiの「2008年4月1日より施行される新利用規約」は、以下の部分です。ご参考まで。
第18条 日記等の情報の使用許諾等
1 本サービスを利用してユーザーが日記等の情報を投稿する場合には、ユーザーは弊社に対して、当該日記等の情報を日本の国内外において無償かつ非独占的に使用する権利(複製、上映、公衆送信、展示、頒布、翻訳、改変等を行うこと)を許諾するものとします。
2 ユーザーは、弊社に対して著作者人格権を行使しないものとします。
引用元: [mixi] 利用規約改定のお知らせ
以上、(知的財産検定2級認定→)2級知的財産管理技能士(管理業務)のwindyがお伝えしました(^^)
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