平成18年度「子どもの学習費調査」
平成18年度「子どもの学習費調査」が、
文部科学省のWebサイトに掲載されています。
→ 平成18年度「子どもの学習費調査」-文部科学省
ニュース記事では、以下のように報じられていました。
幼稚園→大学
全部私立なら2260万円 公立の2・6倍
幼稚園から大学まですべて国公立の学校で学んだ場合の学習費の総額は約860万円なのに対し、全部私立だと約2260万円と2・6倍になることが20日、文部科学省の平成18年度「子どもの学習費調査」で分かった。
…中略…
塾や家庭教師にかかる費用の平均は、公立に通う場合は高校受験の準備をする中学3年時がピークで年間38万6000円。私立に通わす場合は中学受験の前の小学6年時が71万円で最も高くなる。
引用元: MSN産経ニュース(2007年12月20日)
塾や家庭教師にかかる費用の平均に関するピーク時期と金額が気になったので、この点について、文部科学省Webサイトに掲載されている調査結果を見てみました。
◆ 高校までだと学習費は2.9倍。その内訳は?
今回の文部科学省の調査結果では高校までの学習費用が対象なのですが、上で引用させていただいているMSN産経ニュースでは、大学まで学習費が書かれています。
文部科学省の調査結果では、すべて私立に通う場合(約1678万円)と、すべて公立に通う場合(約571万円)とを比べると、私立の方が学習費が2.9倍かかるとのこと。一部だけ私立だった場合はどうなるのか、幼稚園・小学校・中学校・高校別ではどの部分での違いが大きいのかなどについては、以下の表で概要を把握することができます。
※出典: 平成18年度「子どもの学習費調査」-文部科学省
小学校が一番差があるんですね。
◆ 補助学習費のピーク時期
上で引用させていただいたニュース記事に書かれている「塾や家庭教師にかかる費用」は、調査結果の中では「補助学習費」を指します。
この調査でいう補助学習費とは、保護者が子どもの学校外活動のために支出した経費(学校外活動費)のうち、「各家庭での学習机や参考書等の購入費,家庭教師,通信添削等の通信教育,学習塾へ通うために支出した経費等。」と定義されています。
ピーク時期と金額の傾向は、以下のグラフで見ることができました。公立に通う場合は高校受験に向けて、私立に通う場合には中学受験にむけて、右肩あがりのグラフになっているのがわかります。縦軸の金額の軸の目盛りの刻み幅が同じではないことに、気をつけて見てくださいね。
※出典: 平成18年度「子どもの学習費調査」-文部科学省
<< 公立に通う場合 >>
<< 私立に通う場合 >>
ピーク時期が違うということは、子どもが保育園児とか小学校低学年の時期に知っていたほうがいい情報だと思います。同じ会社に先輩ママさんは、チャレンジ小学講座の付録で知ったとのこと。学校つながりのママ友からクチコミ情報を入手することは、ワーキングマザーには、ちょっと難しそうな感じを受けました。クチコミ情報は、結構大切だと思うのですが。みなさん、どうやって情報収集しているんでしょうね?
◇ ◇ ◇
別の調査結果によれば、以下のような結果が出ています。
- 家庭の所得が多くなればなるほど、高学歴を求める傾向がある。これに伴って、子どもの習い事にかける費用も多くなる傾向がある。
- 「子育て費用を負担だ」と感じるのは、必ずしも家庭所得の高低によってではなく、子どもの人数の多さによる。
家庭の経済状況による違い、子育て費用の負担感など、教育をとりまく問題も併せて考える必要がありそうです。
このブログの関連記事:
- 第10回 家計と子育て費用調査(エンジェル係数調査)(2007年11月28日)
- 家庭の経済状況は子育てに影響があるか?(2006年03月24日)
- 子どもの学習費調査:公立と私立で2倍の差!(2005年12月30日)
平成16年度の調査結果について、触れています。
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