母乳育児を成功させるための十か条
「母乳育児を成功させるための十か条」ってご存知ですか?
厚生労働省が策定中の『授乳・離乳の支援ガイド(案)』の中に、「母乳育児を成功させるための十か条」が載っています。私はこれを読んで、初めて知りました。
「母乳育児を成功させるための十か条」は、世界保健機構(WHO)とユニセフがまとめて、1989年3月に共同発表したのだそうです。内容は、母乳育児を実現するために、産科施設が実行すべきアクション項目です。
- 母乳育児推進の方針を文書にして、すべての関係職員がいつでも確認できるようにしましょう。
- この方針を実施するうえで必要な知識と技術をすべての関係職員に指導しましょう。
- すべての妊婦さんに母乳で育てる利点とその方法を教えましょう。
- お母さんを助けて、分娩後30分以内に赤ちゃんに母乳をあげられるようにしましょう。
- 母乳の飲ませ方をお母さんに実地に指導しましょう。また、もし赤ちゃんをお母さんから離して収容しなければならない場合にも、お母さんの分泌維持の方法を教えましょう。
- 医学的に必要でないかぎり、新生児には母乳以外の栄養や水分を与えないようにしましょう。
- お母さんと赤ちゃんが一緒にいられるように、終日、母子同室を実施しましょう。
- 赤ちゃんが欲しがるときは、いつまでもお母さんが母乳を飲ませてあげられるようにしましょう。
- 母乳で育てている赤ちゃんにゴムの乳首やおしゃぶりを与えないようにしましょう。
- 母乳で育てるお母さんのための支援グループ作りを助け、お母さんが退院するときにそれらのグループを紹介しましょう。
引用元: 厚生労働省 - 「授乳・離乳の支援ガイド(案)」平成19年3月14日
「母乳育児を成功させるための十か条」は、発表されたのが1989年とちょっと昔。当時とは背景が異なってしまっているかもしれないけれど、現在策定中の『授乳・離乳の支援ガイド(案)』に含まれているし、今でも使える項目は多いんじゃないかな、と推測。
『授乳・離乳の支援ガイド(案)』の図5(P.8)には、この十か条のうちの三つ(下記)について、実行した場合とそうじゃない場合に関する調査結果が載っていました。
「出産直後から母子同室だった」
「出産後30分以内に母乳を飲ませた」
「赤ちゃんが欲しがる時はいつでも母乳を飲ませた」
とそれぞれ回答したお母さんは、そうでないお母さんに比べて、生後1か月の母乳栄養の割合が高いという調査結果が出ているそうです。
ちなみに、私が出産のために入院した産科施設では、以下のとおりでした。
第一子 | 第ニ子 | |
出産直後から母子同室だったか? | NO | NO |
出産後30分以内に母乳を飲ませたか? | NO | YES |
赤ちゃんが欲しがる時はいつでも母乳を飲ませたか? | NO | NO |
もしかしたら、私も、完全母乳で子育てできたかも???
なんて、思ってしまった(^^;
それはともかくとして、出産を取り扱うすべての産科施設では、「母乳育児を成功させるための十か条」を知っているのかな?どうなんでしょうね。ちょっと気になりました。
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