フランスの少子化対策を日本で実施したら?
先進国の中で最も出生率が高いのはフランス。
減少から増加に転じて、
2006年の出生率は2.00になったそうです。
フランスと同じ少子化対策を日本で実施した場合、
どれだけの財源が必要になるか、
政府が試算してみることになったそうです。
「フランス並み対策」で必要な財源試算・政府少子化会議
政府は総合的な少子化対策の立案に向け、先進国のなかでは最も出生率が高いフランスの少子化対策をそのまま日本で実施した場合に必要な財源を試算する。日本では育児休業期間中の給付金などがまだ不足しているとの指摘もあり、フランスの例を参考にすることで今後の議論に役立てる。
引用元: NIKKEI NET:経済ニュース(2007年02月27日)
実際に実施するとなると、「そのまま日本で実施」しても、フランスと同じ効果は得られないかも。社会的背景が、日本とフランスとでは異なるから。
以前、「フランスは出産ラッシュ」の記事で紹介しましたが、結婚していないカップルでも赤ちゃんを産むことが社会的に認められている国々が、出生率を回復させる傾向があるそうです。
また、サントリー次世代研究所の「家族に関する国際調査」の中に、「フランスは労働時間の少ない国であり、政府も時短によって社会全体のワークシェアリングを行い、雇用人員の新規増加をねらう政策を打ち出しています。この制度は女性が育児や家事を行う時間を増やし、仕事と家庭の両立に役立っています。」という記載があります。フランスには、このような社会的背景があるわけですね。
このブログの関連記事:
- フランスは出産ラッシュ(2006年01月19日)
- フランスの「3人っ子」政策(2005年09月26日)
- 「出生に関する統計」、晩婚化・晩産化進む(2006年03月04日)
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コメント
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choixを経由してこのサイトを知りました。最近は女性もバリバリ働けムードなのにまだまだ育児制度が整っていないこと、私もずっと気になっていました。日本には日本にあった政策をして欲しいと願っています。
投稿: satomi | 2007年3月 7日 15時06分
こんにちは。日本では婚外子が一般的ではないというのが、フランスとは大違いの部分ですよねえ。
で、正規採用の男性の結婚率が、非正規の男性に比べて2、6倍だとか!!働く時間のことも含めて、経済界の意識改革なしに少子化は止められないように思います。
少子化は、経済活動も縮小しちゃうのにね。
加えて、シングル親家庭の支援も充実させてほしいです。特に、賃金の問題と託児の問題。
あのスノボに行ってる間に、子どもが火事で亡くなった事件。スノボ!?ありえないでしょ!って思ってたけど、一生懸命子育てしてて、一度だけぷつっと切れた瞬間の悲劇だったと、新聞記事で読んで・・・・久々に泣きました。シングルで一生懸命やってる家庭を、もっともっと助けてあげたい、って思うのです・・・・・。
投稿: まりえ | 2007年3月 7日 23時48分
こんにちは!フランスも出生率以前は低かったんですよね。確かにそのまま日本に導入しても難しいのかもしれませんが、しないよりは良いだろうし問題点が出てくればその時に解決していったら良いことだと思うのですが。私はヨーロッパはイタリアにしか行ったことないのですが。本当に労働時間が短いような気がします。昼から夕方は大半のお店が閉まっていて皆さん家に帰って家族で食事をするなど日本ではあり得ない環境があります。根本的な人生観の違いがあるので少子化対策の部分だけをクローズアップせずに全体的に考えていかないとダメなのかもしれません。
投稿: 働くママ税理士 | 2007年3月 9日 09時43分
★satomiさん
コメント、ありがとうございました!choixでは、話題のニュースについて、皆さんと意見交換できるんですよね。私はまだそこまで使いきれていないのですけれど、いろんな情報が流れてきて、面白いサイトだなって思っています。
> 女性もバリバリ働けムードなのにまだまだ育児制度が整っていないこと、私もずっと気になっていました。
女性の頑張りに期待している部分が多いんじゃないかなぁと感じたことがあります。もちろん、頑張りますけれど、ね。
投稿: windy | 2007年3月11日 22時59分
コメント、ありがとうございました。
返事がとても遅くなってしまいました。ごめんなさい。
★まりえさん
> 加えて、シングル親家庭の支援も充実させてほしいです。
これ、私も時折考えます。旦那様が以前大きな病気をしたことがあり、母子家庭になったときのことを真剣に考えた経験があるからです。シングルマザーになったらやっていけないよなぁって、思いました。
スノボの事件には、胸がつぶれる思いでした。。。
★働くママ税理士さん
> 問題点が出てくればその時に解決していったら良いことだと思うのですが。
おっしゃるとおりだと思います。日本にフィットするように補正していけばいいのかも。社会的背景の違いはあるけれど、お手本にできる部分も多分にあるでしょうから。
少子化対策の部分だけでなく全体も、と思うと、課題が大きくなりすぎて解決できないようにも思えてしまいます。でも、少しずつでも取り組んで行動を起こしていくことが大切なんだろうなぁって、最近考えるようになりました。このアプローチって、少子化対策に限らず、なんでしょうけれど。
投稿: windy | 2007年3月20日 02時37分