少子化解消の鍵は男性が握る?記事比較
結婚、出産、就業状況などについて、国内の男女の生活実態を追跡調査する「21世紀成年者縦断調査」の結果が、厚生労働省のWebサイトで公開されました。
この調査結果を伝える、ニュース記事を読み比べてみました。
主なニュース記事の概要は、以下のとおりです。ニュース記事に書かれている内容ごとに、A), B), …, E)を付けています。
調査結果は、全部で24ページに渡る内容ですが、どの結果を取り上げているのかに違いがあったので、興味深く思いました。育児休職有無の影響に関する調査結果(A)を付与)が一番多く取り上げられていました。
調査結果に対する私の感想は、どのニュース記事とも異なるものでしたので、別記事として紹介させていただく予定です。
■asahi.com
妻の職場に育休制度あると、出産率約3倍 厚労省調査
(2006年03月09日07時47分)
- A) 妻の職場に育児休業制度があるかどうかで、夫婦に子どもが生まれる率に3倍近い格差がある。
- B) 夫の育児参加が多いほど、子どもが生まれている。
■NIKKEI NET
「育休」あると出産3倍・厚労省調査
(2006年03月09日07時00分)
- A) 育児休業制度のある職場で働く女性の方が、同制度のない職場で働く女性より、1年間で子供を産む割合が約3倍高い。
- C) 制度があっても利用しやすい雰囲気の有無で約2倍の格差がある。
■SANSPO.COM
「子供は3人」と思った夫婦の30%、2人目出産後に翻意
(2006年03月09日)
- D) 2人目が生まれるまで「子供は3人」と思った夫婦の30%が、2人目が生まれると「3人目は産まない」と考える。
- A) 育児休業制度がある職場に勤める妻の14.3%が子供を産んだが、制度がない職場は5.2%にとどまった。
■Sankei Web
夫婦の30%が「子供3人目産まない」 厚労省調査
(2006年03月08日17時55分)
- D) 2人目の子供が生まれるまでは「子供は3人」と思っていた夫婦の30%が、2人目が生まれると「3人目は産まない」と考えている。
- A) 育児休業制度がある職場に勤めている妻の14.3%が子供を産んだが、制度がない職場は5.2%にとどまった。
厚労省は「3人目を産まない傾向が強まれば人口増加の道は狭まる。今後の調査で理由を解明するなどし、少子化対策の施策に反映させたい」としている。
■Sankei Web
少子化解消 男が鍵!? 家事手伝う夫ほど…第二子誕生
(2006年03月09日朝刊)
- E) 本採用で「正規雇用」されている男性の結婚率は、アルバイトなど「非正規雇用」で働く男性に比べ三倍以上だった。
- B) 第二子誕生には、夫の家事・育児時間が関係している。
厚労省は「女性は、安定した形でよく働き着実な収入のある男性を選び、家事・育児で助けてくれる夫のもとでこそ第二子を育てようと考えているのではないか。少子化対策に、男性の安定した就業と家事・育児時間の確保を注目していく必要がある」(社会統計課縦断調査室)とみている。
■MSN毎日インタラクティブ
少子化対策:やはり大きい「パパの力」 夫の家事時間増→子ども増加−−厚労省調査
2006年3月9日 東京朝刊
- B) 夫の家事・育児時間が増えた夫婦や夫の仕事時間が減少した夫婦は、より多く子供が生まれる。
- A) 妻の職場に利用可能な育児休業制度があると、14・3%で子供が生まれたが、制度がない場合は5・2%にとどまった。
■共同通信
30%が「3人目産まない」 2人目出産後に意識変化
(2006年03月08日17時55分)
- D) 2人目の子供が生まれるまでは「子供は3人」と思っていた夫婦の30%が、2人目が生まれると「3人目は産まない」と考えている。
- A) 育児休業制度がある職場に勤めている妻の14・3%が子供を産んだが、制度がない職場は5・2%にとどまった。
厚労省は「3人目を産まない傾向が強まれば人口増加の道は狭まる。今後の調査で理由を解明するなどし、少子化対策の施策に反映させたい」としている。
■時事通信
夫の家事参加で少子化歯止め?=育休有無で出産3倍近い差−成人追跡調査・厚労省
(2006年03月08日23時00分)
- B) 夫の家事・育児への参加時間が増えた夫婦や、もともと長い夫婦は、子供の生まれる率が高い。
- A) 妻の職場に育児休業制度があるかどうかで、出産や就業継続に3倍近い格差がある。
関連情報へのリンク:
厚生労働省:第3回21世紀成年者縦断調査(国民の生活に関する継続調査)結果の概況(2006年03月08日)
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