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2006年1月29日

映画のクライマックスでお迎えコールが鳴ったら?

保育園からのお迎えコールは
鳴ってほしくないときに鳴る。

それがたとえ映画のクライマックスの時であっても。。。

そんな私の体験談&映画の感想です。
映画は昨秋公開作品「エリザベスタウン」。
話題が古くてごめんなさい!
しかも長文です。ご容赦を(^^;

これから DVD などで観る予定のある方は、
ネタバレの部分がありますので、
以下の記事はご遠慮くださいね。

去年の11月の出来事です。その日は、女子従業員健診の日でした。健診は午後からだったので、午後半休にしました。予約していたせいか、健診は結構早く終わりました。保育園のお迎えに行くのには早すぎる時刻だったので、病院の近くの映画館に行こうと決めました。

上映期間中に観たい映画を観れるなんて、何年ぶりかしら?
(小さな子供づれでは映画館には行けないから)

あらかじめ調べておいたので、携帯で上映開始時刻を再確認しながら、映画館に向かいました。ギリギリだったので、映画館までダッシュで。

この日、私が観たかったのは「エリザベスタウン」でした。初めて行く映画館だったので、チケットカウンタまでたどり着くのにちょっと時間がかかってしまい、到着したのは、上映開始時刻の5分後。間に合いませんでした。。。
チケットカウンタのお姉さんにダメでもともとと思ってきいてみると、「予告編が10分あるからまだ大丈夫ですよ。席も、今からでも座りやすい、入り口付近をお取りできますよ」とのこと。お姉さんの配慮で、映画、最初から観ることができました。予告編って長くてイヤなんですが、そのおかげで本編を最初から観れたので、今回だけは予告編の長さを好きになりました(^^;

「エリザベスタウン」は、キャメロン・クロウ監督が、お父様の死をきっかけに書き上げた、喪失と再生の物語です。この映画は、映像よりも先に音楽が作られたのだそうです。シーンにぴったりと合った監督の選曲がとてもGOOD!映画館に映画を観に行ったのではなく、音楽を聴きに行ったと勘違いしそうになるくらいでした。   パラマウント映画提供「エリザベスタウン」オリジナル・サウンドトラック
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主役ドリューを演じるのは、「ロード・オブ・ザ・リング』のレゴラス役を演じた、かっこいいオーランド・ブルームです。会社に10億ドルの損害を与えてしまうという大失敗をして自殺を決意したドリューの元に、父親の急死の連絡が届き、父親の遺言を実行するために自分の自殺を延期して、父親が待つケンタッキー州の親戚の家に向かうというところから話が始まります。ケンタッキーに向かう飛行機の中で、クレアと知り合います。何にでも前向きにとらえるクレアや、ケンタッキー州で出会った人たちとの人間味のある温かなふれあいのを通じて、ドリューは立ち直っていくわけです。

この映画を分類するとしたら、恋愛映画ではないですね。「生きる」ことを描いた映画のように感じました。
私にとっては、共感できるシーンが多くありました。亡くなったドリューのお父様の雰囲気が、私の実家の父の雰囲気にちょっぴり似ていたから、前半のそのシーンから他人事に思えずにウルウルしてしまったり(;_;)

ドリューとクレアが、夜ずっと長電話して、語り合うシーンは良かったなぁ。そうそう、恋の始まりって、こういう感じよね、という感じ。

このブログのほかの記事でも書いたのですが、映画の中に、“うるさい子どもを静かにさせるためのビデオ”が登場します。そのビデオの内容なんですが、とても奇抜なアイディアだと思いました。映画に登場していたうるさい子どもたちは、本当に静かになりました。そのビデオの内容は、爆破シーンなんですが、登場するお兄さんの話し方や間の取り方が最高で、名場面と言うか、珍場面というか(^^;

前日の夜、下調べしておいたのですが、スーザン・サランドン演じるドリューの母が、ドリューのお父様のお葬式のスピーチでタップダンスを踊って、故人を思う人たちの気持ちを一つにするというシーンが見所の一つということになっていました。そして、そのお葬式の後、クレアから渡された“地図&CD”をもとにして、終盤、ドリューは立ち直っていくというストーリーです。

その、タップダンスのシーンの直前に、保育園からのお迎えコールが私の携帯電話に着信したのでした。母親としての私に切り替えるスイッチのように。。。

あと15分ほどで映画は終わるというのに。
今からが一番の見所なのに。

などと考えているうちに、2回目の着信。

担任の先生が携帯電話に残してくださったメッセージを、おそるおそる聴きました。※スクリーンには、スーザン・サランドンの後姿が映っていたような記憶が。。。

「37.8度の熱が出ています。
 早めのお迎えをお願いできればと思います。」

。。。

帰るでしょ。普通なら。

でも着信したのは、17時45分頃。
ということは、勤務時間が終わるのを待って、
先生は電話をくださったということで。
つまり、発熱しているとはいえ、緊急性は低いわけで。

と考えてはみたけれど、母として不安。
不安だけれど、映画はあと15分終わり。

さんざん迷ったけれど、
映画、最後まで観ることにしました。
ものすごく後ろめたいような、無責任な母のような。
周りの人全員が、私のこと、白い目で見ているような。
メチャクチャ複雑な気持ちで。

結局、タップダンスのシーンは観れず。

いつもはエンドロールは最後まで観るんだけれど、この日は観ないで、映画館を飛び出しました。映画館を出たらすぐに保育園に電話!「大丈夫。熱がちょっと高めだけれど元気ですよ」という言葉を聞いて、少し安心してから、バスに飛び乗りました。

結局、熱はそれほど上がらず、帰宅後は普通に過ごした娘でした。映画を15分余計に観つづけてしまった後ろめたさは、少しだけ薄らぎましたが、保育園に娘を預かっていただいている状態で映画に行ったから、その罰かしらとか考えてしまいました。朝から娘が調子が悪かったわけではないので、タイミングが悪かっただけなんですけどね... こんな体験もしてしまいましたが、また時間をつくって、映画を観に行きたいと思いました。

バタバタ、ドキドキの、映画鑑賞となりました。

さて、映画「エリザベスタウン」は、ケンタッキー州の観光ビデオとしてもいいかもしれません。クレアの地図に基づいてドリューは旅をするのですが、その中で、キング牧師暗殺場所となったホテル、サバイバルツリーなどが登場します。

「サバイバルツリー。世界の中で私が一番好きな樹」というようなクレアの言葉がナレーションのように流れますが、この樹がどんな樹かを知れば、この映画で描かれている、生きること、LIVEをもっと感じられると思います。
映画の中では説明はありませんが、サバイバルツリーは、オクラホマシティー市庁舎の爆破事件跡地に生えている樹で、爆破があったにもかかわらず生き残った樹として有名なのでそうです。

さらには、私の大好きな「ローマの休日」の1シーンも、テレビに映っている映像として登場します。そのシーンは、私がローマの休日に引き込まれたワンシーンだったりするので、これまた良かった!

「不思議な地図をあげるわ
 つらい出来事を全部思い出して
 その深い悲しみを思いっきり味わうの…」
(クレアの言葉から)

関連情報へのリンク:
 エリザベスタウン(パラマウント)
 エリザベスタウン(DVD)

このブログの関連記事:
 子どもを静かにさせるためには?映画「エリザベスタウン」(2005年11月16日)

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コメント

とても貴重な思い出深い映画になったのではないでしょうか。
私も4月から(もし保育園に入れたら・・)復職する予定で、とても参考になりました。
時間がないからと諦めるのではなく、時間を有効に使おう!と。
で、子供の熱にもいろいろあるので、マニュアルどおりではなく適宜判断して大切な自分の時間を作り出していこう!と。

ぴまさん、コメントありがとうございます。「自分の時間を作り出していこう!」って、意気込み、いいですね(^^) 私も!っていう気分になりました!
今回の私の体験は、自分で工夫して時間を作れば、小さな子どもがいても、会社をちょっと早く出たりすれば、好きなこと、できちゃったりするんだなと実感できた出来事でした。タイミング悪くお迎えコールが鳴ってしまいましたが(^^;

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