家計と子育て費用(エンジェル係数)調査結果
家計支出に占める子育て費用の割合を「エンジェル係数」というそうです。食費の割合を表す「エンゲル係数」とは別物。子育て費用は景気とともに上下することから、野村證券が算出方法を考案し、景気と家計の関係を計る指数とした経緯があるそうです。エンジェル係数調査は、1989年(平成元年)から隔年で実施され、17年間続けられています。
11月22日に、今年7月に実施された『第9回 家計と子育て費用調査(エンジェル係数調査)』の結果が公開されました。
調査結果によれば、エンジェル係数は微減の28.0%で過去最低だったそうです。ちなみに過去最高だったのが1993年の33.4%で、以降右下がりのグラフとなっています。傾向として、確かに景気を反映していそうですね。
今回から「子どもの安心・安全に関する費用」に関する調査項目が加わったそうです。詳細な結果をいくつか見てみました。
「子どもが事件や事故に巻き込まれることへの不安度」の調査項目では、特に20歳代の主婦が「非常に不安に思う」と回答していました。「現在行っている子どものセキュリティ対策」の調査結果をみると、「防犯用ブザー等警報機を持たせている」が一番多くなっています。30-40歳代の主婦の約半数が警報機を持たせているのに対して、20歳代の主婦は10%と低くなっています。一方で、「特に行っていることはない」と答えた20歳代の主婦は75%。他の対策をみてもほぼ同じ傾向が。数字からだけ判断すると、20歳代の主婦は、「何も対策をしていない」から「非常に不安」だと思うのは当然ではないかしら、と思えてしまいました(^^;
この現状をうけてか、「今後行いたい、子どものセキュリティ対策」の調査項目では、どの対策についても、やろうと考えている20歳代の主婦の割合が一番多くなっています。
「今後行いたい、子どものセキュリティ対策」の一つに、「位置情報の分かるGPS携帯電話を持たせる」というものがありました。これ、我が家も検討中です。
ちなみに、今回のエンジェル係数調査の回答者の職業別割合は、無職61.8%、内職・パート・アルバイト30.0%、フルタイム4.0%、自営業2.1%、その他2.0%、無回答0.1%とのこと。
以下、調査結果概要からの引用です。
主婦を対象にしたアンケート
『第9回 家計と子育て費用調査』
(エンジェル係数調査)
- 「景況感」「暮らし向き」は改善感が広がる。過去10年間で最もポジティブな回答。
03年調査に比べ、景気が「良くなっている」は10.0%増加で12.7%、「悪くなっている」は36.7%減少で34.2%。しかし、倹約傾向は続いている。 - エンジェル係数(家計支出に占める子育て費用の割合)は、微減の28.0%で過去最低を更新。
子育て費用における教育費(学校教育、学校以外の教育、習いごと、けいこごとを含む)の割合は、ほぼ横ばいの37.5%。 - 約8割の家庭で、祖父母から経済的な子育て支援。援助額は年間平均で167,053円
おじさん、おばさんの協力は年間で平均23,604円。独身でも親戚の子育てには積極的なケースも。 - 子どものセキュリティ対策に年間平均5,186円支出。小学生の防犯用ブザー等の使用率は約8割。
子どもを取り巻く社会環境には99%の親が「不安」を感じている。対策コストは現状で平均年間5,186円。今後の意向では17,151円。
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