上野駅で啄木歌碑を見つけました
『ふるさとの 訛(なまり)なつかし
停車場の 人ごみの中に
そを ききにゆく
啄木』
昨日、出張のため、上野駅からこまちに乗りました。新幹線ホームに向かうため、中央乗換通路を通って駅構内を移動していくと、16,17番線付近で歌碑を見つけました。
この作品は、石川啄木の『一握の砂』に収録されています。学校(おそらく中学校)の教科書に載っていたので、この作品を知っていましたが、「停車場」が「上野駅」だとは理解していませんでした。
石川啄木は岩手県出身。活躍したのが1900年の初めであるということを考え合わせれば、「停車駅」は「上野駅」だろうと、今なら想像できます。しかしながら、地方出身の私。教科書で習った頃は、上野だろうが、渋谷だろうが、八王子だろうが、ワタシ的には全部「東京」だったわけで(^^;
教科書で習って以来、特にこの短歌について調べたわけでもなかったから、出張の移動途中にバッタリ出会って得した気分になりました。
岩手から東京に出てきた啄木が、ふるさとのことを懐かしく思って足を運んだかもしれない場所に立ち、電車からドッと降りてくる人たちをしばらく眺めました。
私は13歳の時、親元を離れ、半年間下宿生活をしていました。部活をしていてふと外を見ると、川を挟んで反対側の山を電車が通り過ぎるのを見て、「あの電車に乗ればうち(実家)に帰れるのになぁ」と、練習中に涙ぐんだこともありました(;_;) あまり考えないように、部活、一生懸命やりました! 涙ぐんだときの私の気持ちって、停車場に出掛けたときの、啄木の気持ちに近いかも?!
電車は人の思いも運ぶんだなぁ、などと勝手な感傷にひたりつつ、その場を離れ、新幹線ホームに足を向けました。
新幹線の中では、数列離れた席にいらした、関西弁のパワフルなおばさまの声を、盛岡までずっと聞くことになりました。ふるさとのなまりではなく。。。
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